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島野隆ハイブリッド人生心理学



ハイブリッド人生心理学とは

概要

基本的な考え方 (基本思想)
  「心の問題」の根源
  ハイブリッド人生心理学の思想


実践と生き方姿勢 
  実践
  実践の学び
  心の基盤
  生き方姿勢と「取り組み実践」


歩みの道のり 
  「現実世界における前進」と「魂の世界における前進」
  人生の歩み

最終的な答え 
  「人生の答え」と「望みの成熟変化」
  「人間の真実」と2つの大きな道標
  「否定価値の放棄」の道標
  「原罪の克服」と「永遠の命の感性の獲得」の道標
  最終的な答え

始め方
  自己独力・自己取り組みの心理学
  「生涯の学び」として



 概要 
「ハイブリッド人生心理学」は、
 「心の問題」幅広く克服し、
 「自ら幸福になる能力の増大」である「心の成長」向かうための実践とはどのようなものか、そして
 その実践を携えた「人生」歩みとは、どのような変遷たどるものなのか
といった「学び」「取り組み」について、島野隆によって総合的体系化している、新しい心理学です。
基盤としている心理学の流れとしては、カレン・ホーナイ精神分析認知療法、そして「ハーバード流交渉学」などの「行動学」があり、そこに島野隆自身人生における心の成長体験からの整理を加え、新しい独自の心理学として発信しています。

「ハイブリッド」とは、「異種の複合」を指す言葉です。
この心理学では、「内面」「外面」への取り組み、そして「現実世界」「魂の世界」への取り組みというように、「2面に同時に取り組む」ということを極めて重視している心理学であることから、「ハイブリッド人生心理学」名づけています。
なお説明文の中では通常、「ハイブリッド心理学」短縮形表記しています。

 基本的な考え方 (基本思想) 

「心の問題」の根源
ハイブリッド心理学では、私たち人間「心の問題」根源にあるのは、次の2つだと考えています。

 ・幼少期を発する、「根深い自己否定感情」「孤独感」
現代文明の中で、自然で健康な「子供への愛」見失ったことが背景にあり、そこで成された子供への否定的態度に応じて、子供に、「ありのままの自分は愛されない」という根深い自己否定感情および孤独感と共に、その後人生において作用する「怖れ」「怒り」ストレス源植えつけられてしまいます。この程度に応じて、「心の病み」「心の障害」生み出される傾向強くなります。

 「心の浅はかさ」
私たち人間「心」が、「自意識」芽生えによって、その大元「命」からはがれた、薄っぺらいものとして働くという宿命であり、万人共通問題です。
一方人間は、「命の重み」伝えるものとして「魂」感じ取るという感性も持ちます。こうして人間は、「心」と「魂」と「命」という3元的構造としてある、というのがハイブリッド心理学考えです。
「魂」接していない日常「心」は、「命の重み」見失った、薄っぺらい浅はかな思考働きがちだということになります。

この2つ根源重なり、私たち人間「心の問題」とは、およそ次のようなものになる、というのがハイブリッド心理学考えです。
それは、「根深い自己否定感情と孤独感」をかき消そうとするストレスの中で、「こうなれなければ」という浅はかな「自己理想」へと駆られ、それを妨げる自分や他人への「怖れ」と「怒り」に駆られる、というものになる、と。
浅はかな「自己理想」とは、それをいくら追い求めても、心が豊かにも幸福にもなれないというで、浅はかなものです。その結果私たちは、不幸になることだけができるような心の状態になる、というものです。この「自己理想」の内容とは、美貌才能財産「人の目」友人関係豊富さなどなど、人それぞれさまざまなものとして。
私たちの心の悩み動揺ほぼ全てが、実はこの「心の問題」構造にある、ということになります。対人関係仕事場面での悩み「生きづらさ」、さらに、さまざまな心の病みと障害、と。

ハイブリッド人生心理学の思想
ハイブリッド心理学は、そうした心の問題全体克服し、「自ら幸福になる能力の増大」である「心の成長」向かう道を見出します。
それは、
 ・「内面感情はただ流し理解し、外面行動は建設的なもののみ行う」という「感情と行動の分離」の姿勢と実践を携え、「望み」に向かって全てを尽くして生きる。
という日々の実践人生の生き方によって、
 ・「現実世界における前進」という心の成長の基本的次元をベースにして、「魂の世界における前進」という心の異次元への成長をも経ていく。
という歩みに、
 ・「依存の愛から旅立ち、自立の自尊心を経て、成熟の愛に向かう」という「命の生涯」の変遷を歩む。
というです。

この「命の生涯」変遷節目として、私たちは「自分から不幸になる」という「心の業」捨て去り、さらに「自分」という「心の惑い」根源捨て去りという、2つ大きな節目持ち得る、というのがハイブリッド心理学考えです。それぞれを、「否定価値の放棄」節目、そして「永遠の命の感性の獲得」節目呼んでいます。
つまり、
 ・「実践と生き方姿勢」によって「2つの次元における前進」を経て「命の生涯」を生きる歩みは、「否定価値の放棄」そして「永遠の命の感性の獲得」という2つの節目を持ちながら、異次元の心の安定と豊かさへと至る。
これが「ハイブリッド人生心理学の思想」と言えるものです。

 実践と生き方姿勢 

実践
心の悩み動揺克服し、安定して豊かな心へと成長する歩みは、ハイブリッド心理学においては、
 ・動揺する感情を克服したいのであれば、まずは感情を鵜呑みにして考え行動してしまわない。
という自明の大原則に立って、
 ・内面感情はただ流し理解し、外面行動は建設的なもののみ行う。
という「感情と行動の分離」基本姿勢で、日常生活人生具体的な問題課題場面対処していくことを、基本的実践とします。

「実践」は、「学び」「向き合い」そして「選択」という、おおよそ3段階意識作業営みになります。
つまりまず、「学び」として、外面における建設的行動法とはどのようなものか、そして内面感情についてどのように理解すればいいのかについて、読書による理解を進めます。
そして「向き合い」として、まずハイブリッド心理学「学び」として言っていることについて、自分自身ではどう考えるかという納得理解確認します。もしここで「納得できない」となるなら、この段階ハイブリッド心理学は自分には合わず実践できない、というになりますが、実際そうであるならそうはっきり自覚する方が、再び「学び」向き合った時「今度は納得できる」という前進転じることにつながるでしょう。
「学び」内容納得理解できるならば、「向き合い」は、外面建設的行動法見合う、それとも逆行する感情自分自身の中にどのようにあるのかという、自分内面感情の深い理解段階へと進むことができます。「学び」への納得理解足場にすることで、自分内面感情への理解は、「精神分析」相当する深い自己分析なり得るわけです。
そうして最後に、そうした自己内面感情への理解踏まえて、外面行動法最終的「選択」を行います。

実践の学び
そうした「実践」の中で検討する「学び」テーマには、大きく6つがあります。
「実践の学び」の6テーマ
1.「感情と行動の分離」の基本姿勢
2.「破壊から自衛と建設へ」という行動の基本様式の転換
3.行動学

 (「建設的対人行動法」「原理原則行動法」「ウインウイン行動法」「仕事の普遍的スキル」など)
4.「愛」と「自尊心」のための価値観と行動法
5.各種悪感情への対処の理解
6.「否定価値の放棄」の根本的選択
これらの「学び」による「選択」は、できるだけ早く習得して済ませたらそれでこの取り組み完了、というようなものではありません
つまり、これらの「意識姿勢」「価値観」「行動法」などの「選択」は、運転で言えばハンドルさばきであり、私たちの心の成長とは、ハンドルさばきうまさというよりも、その運転によっていかなる地へと至るかという、その総合的歩みの距離のことなのだ、ということです。
基本的ハンドルさばき上達するのはもちろん早いほど良いとして、長い歩み特別地点でのみ使うことになる、特別ハンドルさばきもあるでしょう。上記「学び」テーマ最後にあげた「否定価値の放棄」の根本的選択が、まさにそれです。

心の基盤
またそもそもハンドルさばきであれば、前進させるでこそ、その真の習熟問うことができます。場所状況速度に応じたハンドルさばきとしてです。
前進そのもの駆動する、また制御するという、心の基盤必要になってきます。ハイブリッド心理学では、そうした「心の基盤」を、のようなものと考えています。
「心の基盤」
「自分自身への論理的思考」「心の依存から自立への転換」。それを根底基盤として展開される、「目的思考」「現実を見る目」外面内面双方への「二面の真摯さ」「学びの姿勢」「全てを尽くして望みに向かう姿勢」、そして「成長の望み」
この中で、「全てを尽くして望みに向かう姿勢」が、エンジン本体だと言えます。「望み」に向かうことが、私たちの心を成長の地に向かわせるための、基本的な動力なのです。
他の要素についてざっと言うならば、「心の依存から自立への転換」が、「望みに向かう」という自分のエンジン前に進むための、車輪までの駆動機構全体だと言えるでしょう。「現実を見る目」そして「二面の真摯さ」とは、外界現実自分自身あり方把握するための各種計器とその正確さであり、「自分自身への論理的思考」細かい制御のためのコンピューターとなるでしょう。そして「目的思考」「学びの姿勢」「成長の望み」が、私たちがどこに向かうべきかを伝えてくる、ナビゲーター羅針盤になるのです。

生き方姿勢と「取り組み実践」
こうして、ハイブリッド心理学取り組みは、まずは目の前動揺場面への対処法から始まるとしても、やがて生きることの全体を支える姿勢へと、幅広く深い、包括的なものに向かいます。
それが上述の「思想」として述べた最初の、
 ・「内面感情はただ流し理解し、外面行動は建設的なもののみ行う」という「感情と行動の分離」の姿勢と実践を携え、「望み」に向かって全てを尽くして生きる。
という日々の実践人生の生き方姿勢への取り組みであり、こうした全体「取り組み実践」と呼んでいます。

それが、「根深い自己否定感情と孤独感」をかき消そうとするストレスの中で、「こうなれなければ」という浅はかな「自己理想」へと駆られ、それを妨げる自分や他人への「怖れ」と「怒り」に駆られるという、私たち人間心の問題構造克服への、ハイブリッド心理学が示す最初の方向づけだ、と言うことができます。
になるのは、まずはその「不幸にだけなれる心の状態」から感情流されることなく抜け出し目の前動揺場面への対処克服をすると同時に、自身「望み」真摯に向き合い続けることです。
つまり「感情と行動の分離」両軸携え「感情に流されることなく望みに向き合い続ける」というその生き方姿勢が、まさに「自己理想」などの「望み」感情浅はかさ打ち破り、私たちを「真の望み」へと近づけていくのです。そこに、全ての答えへの、最大の鍵があります。
最終的答えは、その歩みに、私たち人間神秘として示されます。

 歩みの道のり 

「現実世界における前進」と「魂の世界における前進」
引き続き車の運転で言うならば、私たちの心の成長変化は、目の前問題場面切り抜けていくという、その一歩一歩変化目に見えやすいものと、それらの積み重ねに、やがて自分以前とは全く違う遠い場所来ていることに気づくという変化の、2種類があると考えると分かりやすいでしょう。

そこでさらに、「目に見える一歩」として成される変化内容について詳しく見るならば、そこにはまず、
 ・目の前問題場面への対処よりうまくできるようになるという前進「意識姿勢」「価値観」「行動法」といった、内面および外面実践、そしてそれが生み出す、問題解決成功
といった種類のものがもちろんあるとして、さらにもう一種類全く異なるもの「目に見える一歩」として心の変化内容になることを、ハイブリッド心理学では見出しています。
それは、
 ・それまで「浅はかな心」打ち破られ、あるいは「崩壊」し、「真実の自己」への向き合い成されるという前進。ここにおいて「魂の感情」への向き合い成される
というものに他なりません。
それまでの心「崩壊」するとは、「心の死と再生」起きるということです。その時私たちの「意識」は、「自分はもう駄目だ」という「絶望」しか感じ取ることができなくなり、「意識」が尽き果て「無」になる、「心の死」へと向かいます。「魂の感情」湧き上がらせながら。実際「死」面することで、「お金」「体面」といった煩い無駄を悟り、自分にとって本当に大切なものであったのかを、ありあり自覚するのと同じように。
その本当に大切なものとは、間違いなく、「愛」関係するものです。
実際身体「死」訪れた場合、「再生」というのは不可能でしょうが、「心の死」場合、そこに「再生」起きます。まさに新たに芽生えた命のように、今までいが消え去り、全てリセットされたかのようにまっさらな、新たな「意識」動き始めます。より軽快力強い歩みとして。

この2種類前進が、上の「思想」として述べた2番目
 ・「現実世界における前進」という心の成長の基本的次元をベースにして、「魂の世界における前進」という心の異次元への成長をも経ていく。
というものです。
あくまで、「外面行動は建設的行動法なもののみ、内面感情はただ流し理科することのみ行う」という「感情と行動の分離」姿勢実践で、「望み」に向かって全てを尽くして生きという歩みが、この2つの次元前進双方の、基本的原動力です。
それによってまず「現実世界」での前進満足得られればそれに越したことはなし。一方そこで何らかの壁出会い、そこでさらに「望み」真摯に向き合った時、それは「魂の望み」へと変化するのです。そしてそれを自分自身受けとめ尽くした時、異次元の変化が起きます。その時私たちは、壁に出会った困苦が、実は人生の賜物であったことを知るのです。

人生の歩み
こうして、成長歩み基本的原動力と、その歩みにある「現実世界」「魂の世界」での前進生涯にわたり持ち続けた時、私たちはそこに、「人生の歩み」というものが、ある特定の流れ成されるものであることへの視野を持つことができます。
ハイブリッド心理学では次の4つの、人生歩みの段階があると考えています。
ています。
「旅立ち」 ・・・ 人を目当てに生きるだけの未熟から抜け出し、自分の考えと意志で行動する存在になる第一歩を踏み出す段階
「学び」 ・・・ 「社会を生きる自信」獲得目標に、建設的な思考法行動法学び人生課題となる段階
「変化」 ・・・「社会を生きる自信」「真の自尊心」獲得節目に、「望み」大きく開放し、それに向かう外面的変化人生最も大きくなる段階
「円熟」 ・・・ 心成熟し、「自分」を超えた「魂」「命」導かれるようになる段階

重要なのは、こうした人生の歩み段階というのは、そうした順序通らない行くことはできない、ということです。いやそのような消極的表現よりも、それぞれの段階を明瞭に通るほど、次の段階への成長もより鮮明になる、という積極的表現の方が良いでしょう。
自分の足で立って歩くという人生の節目を得て、まずは社会を生きるスキル学ぶことです。そしてごまかしのない自信足場に、「人生の望み」大きく開放させ、それに向かって全てを尽くして生きるのです。そうして人生歳月が流れた時、はもはや多く躍起に求めることなく、自分自身によって満たされています。

一方で、その歩み最初「旅立ち」は、「人目の中でこうあれる自分」という、幼いもの心がついた時から抱いていた「自己理想」通りにはなれないという「完全なる絶望」始まるかも知れません。その人間成長歩みにおける、最初最大「崩壊」にもなり得るものとして。
「依存から自立へ」という、「命」に定められた宿命通過点としてです。
場合がそうでした。それが「成長」への通過点であることを知らなかったは、完全「崩壊」に巻き込まれ、決意するも偶然重なりに助けられてとどまり、「命」が私に新たな心再生させたのです。そこから、をつけた人生歩みが、始まりました。自伝小説『悲しみの彼方への旅』が、この流れ中心描写したものです。
こうした「旅立ち」においても、「現実世界における前進」への姿勢ベースになるというのは、変わりません。建設的な行動法前に進み得る自分心底から望むことが、その始まりになるということです。しかし心の未熟によりそうはできない自分という出会い崩壊し、やがて自らにストレスをかける必要もなく前に進み得る心自分の中に芽生えていることに気づく、という流れになるのです。

 最終的な答え 

「人生の答え」と「望みの成熟変化」
その先歩みにおいても、実は同じもの「人間の成長」底流になる、というのがハイブリッド心理学の見出したです。
つまり「心の死と再生」が、「人間の成長」の原型になるのだ、ということです。人間において「依存から自立への転換」完成はなく、「崩壊」規模を徐々に小さく、穏やかなものにしながら、今までの心が死に、新たな心が再生されるという仕組みの中で、私たちは自分以前とは違う人間へと変化しているという、「成長」体験持つのです。
「現実世界における前進」へとしっかり向かうことがベースになるとして、それがうまく行く体験ばかり続くよりも、むしろ出会い自己「崩壊」により「心の死と再生」多く積み重ねた方が、上述の、やがて自分以前とは全く違う遠い場所来ていることに気づくという変化が、大きくなるようなのです。

なぜそのようなものになるのか。ハイブリッド心理学からは、「3つの答え」として示すことができます。「人生の答え」「人間の真実」そして「最終的な答え」として。

「人生の答え」 ・・・ 人生の答え「望み」に向かい続けることにある。
人生重要なのは、「望み」向かって生きるということです。そしてその先に築かれる「心の豊かさ」とは、「望み」外面において叶うという満足感ではなく(それは長続きするものではなく)、「望みの感情」そのものが心を満たすものに変化していくことにあります。
「思想」として述べた3つ目の、
 ・「依存の愛から旅立ち、自立の自尊心を経て、成熟の愛に向かう」という「命の生涯」の変遷を歩む。
という流れとしてです。
人に愛され良くされることばかり求めるという、未熟な心で抱く「望み」は、私たちをフラストレーションへと駆るばかりで、決して「心の豊かさ」へと導いてはくれず、「望み」が安易に叶うことよりも、むしろ壁に出会い、それでもなお真摯に「望み」に向き合い続けることが、私たちを「心の豊かさ」へと導く、というものになるのです。
それにより起きる「望みの成熟変化」によってです。「望み」そのものが、自ら生み出し、自ら愛する「望み」へと、やがては何も躍起に求めることなく、ただ生きて自分の生活に向かうだけで「幸福感」に心が満たされるというものへと、質的変化していくというものです。

「人間の真実」と2つの大きな道標
なぜそのようになるのか。「人間の真実」関係してきます。
ハイブリッド心理学では、「人間の真実」という言葉を、私たち人間「心」「魂」「命」という3元構造としてあるということ、そしてその成り立ちにおいて起きた問題と、その最終的な解決あり方などを指すものとして使っています。
基本的仕組みはこのようなものです。
「人間の真実」 ・・・ 人間は、「心」「魂」「命」という3元構造としてある。
「命」大元にあり、「心」「自意識」芽生えにより「命」からはがれた薄っぺらいものとして働くようになる。そこで「魂」「命の重み」のある感情を「心」を伝えるという仲立ち役目果たすものとして生まれる。
「望みの成熟変化」とは、「心」が「魂の望み」の感情を受けとめ尽くした時、「心」に「命」の成長の一歩が加わる、という仕組みだと言える。

私たち人間心の問題とその最終的な解決は、この3元構造において、多少とも難解な、それでも人類歴史を通して哲学文学語られてきたものと符号するテーマへと、ハイブリッド心理学においても行き着くものになります。
まず心の問題として起きたのは、実は2つであるということになります。
「心と魂の分離」 ・・・ 「自意識」に目覚めた「心」によって成された、「魂」見捨て「魂」は、「自他全てが渾然一体化した神の国」という出生時意識世界において拒絶されたという苦しみ恐怖抱く「自意識」に目覚めた「心」はそれを受け入れることができずに、自ら心の中で、自ら「魂」見捨て葬り去る
「否定価値」 ・・・ 「神の国で拒絶された自分」という苦しみ見返すために、自らが「あるべき姿からの怒り否定」を他に下すことができれば良いとする、意識深層感覚衝動が生まれる。
幼少期を発する「根深い自己否定感情」「孤独感」という心の問題根底に、こうした意識構造問題潜んでいる、というのがハイブリッド心理学考えです。それにより、「心」「命」の成長から大きく遠ざけれるようになったのだ、と。
「心と魂の分離」は、「意識構造」レベル、つまり「意識」超えた次元で、中核にある分厚い壁であり、「否定価値」は、そうした意識構造ができたに、「心」自ら「意識」によって、「魂の望み」開放を断じるという決定打を打ったものだと言えます

ハイブリッド心理学取り組みとは、この2つの問題を再び逆転させ、「心」「命」の成長へと回帰させるという営みに他なりません。
「思想」最後にこう述べたように、2つ大きな道標経るものとしてです。
 ・「実践と生き方姿勢」によって「2つの次元における前進」を経て「命の生涯」を生きる歩みは、「否定価値の放棄」そして「永遠の命の感性の獲得」という2つの節目を持ちながら、異次元の心の安定と豊かさへと至る。

「否定価値の放棄」の道標
「否定価値の放棄」は、文字通り、「否定価値」という感覚衝動を、私たちの深層意識レベルで、捨て去るものです。
「否定価値の放棄」 ・・・ 「あるべき姿からの否定」という感覚衝動根底に、「自分が神になろうとする」という意識深層の不合理な衝動があることを自覚し、「自分が神になろうとするのをやめる」という自覚として、それを捨て去る
これは小手先思考法意識法ではなく、「社会を生きる自信」にも裏打ちされた「真の強さ」実際獲得した人生段階において、その「選択」問うことが可能になる。「命の生涯」における「自立の自尊心」対応する段階でもある。
「実践の学び」全体十分「体得」の先の総仕上げとなり、「自分から不幸になる」という「心の業」根源捨て去りにも位置づけられる。
ハイブリッド心理学では、この「否定価値の放棄」を、「取り組み実践」「ひとまずの習得達成目標」位置づけています。
「感情と行動の分離」両輪を携え、「望み」に向かって全てを尽くして生きるという実践生き方姿勢が、ここで完成します。同時にそれは心のプラスエネルギー「望み」大きく開放するものとなり、引き続き習得済み建設的な行動法でそれに向かうのです。
外面における積極的な行動力が、ここで開花すると言えるでしょう。それは人生の開花そのものです。
「人生の歩み」で記した4つの段階において、「学び」段階終わり「変化」段階へと移行するものになります。

「原罪の克服」と「永遠の命の感性の獲得」の道標
そこから人生がもしほぼ全て順調であれば、もう何も言うことはありません。
それでもやはり、何らか出会い自ら「魂」向き合うことが、この人さらなる心の境地へと導くことになります。
それが「永遠の命の感性の獲得」です。
「永遠の命の感性の獲得」 ・・・ 「自分」というものは、「命」の大きなつながりの中の、ほんの仮りの姿、ほんの断片のようなものでしかないと感じ取る感性を得る。
ここにおいて、「自分」という、「心の惑い」大きな根源そのもの消え去る
ハイブリッド心理学では、これをもはや「実践の学び」には位置づけていません。「実践の学び」は、先の喩えでのハンドルさばき、つまり自ら「思考」によって「選択」していくという実践テーマである一方、これはもう、そのようなものではないからです。
「否定価値の放棄」までが「実践の学び」であり、それが習得達成大きな道標に位置づけられ、「永遠の命の感性の獲得」は、その歩みさらなる先目にするであろう、はるかなる地光景として、心の成長歩み最終局面を示す道標位置づけられるものになります。

ではそれはどのように見えてくるのか。人間歴史を通してさまざまな人語るものでもあるこの「永遠の命の感性」というものを感じ取るための通り道には、かなり毛色違うものもあるかも知れません。例えば「前世思想」とか。
ハイブリッド心理学が考える、そして私自身が歩んだその通り道は、「幼少期に始まる根深い自己否定感情」という心の問題根源最終解決真正面向き合うのはこれだ、と考えるものに他なりません。

それは、「否定価値の放棄」を経て、大きく開放された「望み」と、築かれた行動力がまさに手を結び人生で果たされないまま置き去りにされた「最も大切な愛」へと再び向かうというです。
それはまさに、「心と魂の分離」で起きた、「心」による「魂」見捨てを、逆に戻すものになるのです。そこで起きることを、「原罪(魂の怖れ)の克服」呼んでいます。
「原罪(魂の怖れ)の克服」 ・・・ 「根深い自己否定感情」最も奥底にある「魂の怖れ」(原罪感情)を、「心」が、「命のつながり」をもって救済する。
「原罪」は、「魂」が抱く「自分は最も大切な愛に近づくことが許されない」という「怖れ」感情であり、芽生えゆく「自意識」はそれを受け入れることができずに、「魂の望み」もろとも見捨てて見えなくなった代償に、「心」浅はかなものとして生まれ出たというものである。その「罪」正体とは、「自意識」「憎しみ」きっかけ芽生え渾然一体の意識世界失ったという「心」成り立ちそのものであることが次第判明してくる。
その救済とは、「心」が、「魂」「愛」に近づくことを許す選択を行い、「魂」と共にその「愛」に向かい、「怖れ」へと突入し、「心」が「魂」もろともはじけ散って消え去った後に、最もまっさらな「命の感情」が再生するというのがその一つの形となる。
ここにおいて「心」に、「魂」「命」というものがはっきり別々のものとして見え、「永遠の命の感性」への現われるのである。

「否定価値の放棄」による心の変化は、心のプラスエネルギー「望み」大きな開放であり、「成長」への前進力飛躍的な増大特徴になります。
一方「永遠の命の感性の獲得」は、「成長」歩みゴールの領域至ってきたことを示す、心の豊かさ感情特徴になります。「孤独」「寂しさ」心の底から消失し、「無条件の愛」感じることができることを基盤に、人を前にしての自己肯定感揺るぎないものになります。特に何を意識することもなく、生きていること豊かさを感じる、「豊かな無」感情次第増大してきます。
ここに至り、「人生の歩み」段階としては、はっきり「円熟」段階へと移行してきます。

最終的な答え
なぜそのようなこと起きるのか。その最終的答えを、ハイブリッド心理学「望みの燃焼の法則」として見出します。「命の燃焼の法則」呼んでも良いでしょう。
そこにあるのは、極めて単純法則です。そしてそれは同時に、「自発的幸福の増大」伴うものとしてあります。まさにそれが「最終的な答え」であるゆえんです。
最終的な答え:「望みの燃焼の法則」(「命の燃焼の法則」) ・・・ 「望み」感情燃やし尽くすごとに、未熟望み「済んで」、より成熟した望み推移する。
これが「望みの成熟変化」根底メカニズムであり、これによって「命」は、「依存の愛から旅立ち、自立の自尊心を経て、成熟の愛に向かう」という「命の生涯」変遷歩むようプログラムされている。
この「望みの燃焼の法則」極めて単純であり、それによって「望みの成熟変化」どう起きるかは、ごく単純に、「望みの燃焼量」、つまり心の中「望み」を燃え上がらせた濃さと時間掛けた量に従って、「望み」成熟推移していくものと考えられる。

「自発的幸福の増大」 ・・・ 「望みの燃焼の法則」「自発的幸福の増大」伴うメカニズムでもある。
つまり「望み」未熟段階ほど、「自発的不幸」強く「望み」人に満たしてもらうことで幸福感湧くというのに対し、「望み」成熟していくほど、「望み」がどう満たされるかよりも、「望み」の感情そのものが幸福感を伴うという、「自発的幸福」度合い強くなっていくというものである。
人格の成熟とそれによる心の豊かさとは、結局このことだとハイブリッド心理学では考える。
これはやがて、何かを求めるという感覚さえなしに、生きていることに幸福感を感じる状態へと向かうことが考えられる。こうした流れは、瞬間脳内幸福物質最大放出されるとも伝えられる仕組みが、あるいは「命の生涯」全体においても作用するということなのも知れない。

ただしこれは「命」直結した「真の望み」限定される。つまりそれは、「魂の愛への望み」の感情の体験量なのだ、というのがハイブリッド心理学からの結論である。

私たち人間は、この「望みの燃焼の法則」という最終的な答えから、大きく引き離されて生まれ出る存在だと言えます。「自意識」芽生えによって起きる、「心と魂の分離」という宿命によって。
その結果起きるのは、「未熟と自発的不幸へのしがみつき」とも言える現象です。「今の心」だけを基準にした思考固執し、自分は不幸だ、人が自分にもっと良くしてくれるべきだという観念で、まさに「望みの燃焼の法則」とは真逆に、「命」からはがれた薄っぺらい「心」「望み」抱くごとに、自己は空虚になり、心は満たされることのないまま、より刺激の強い満足へと駆られてしまうのです。そうして短絡的な満足に駆られた行動流されると、自己さらに空虚になり、さらに刺激の強い満足へと駆られる、という悪循環の中で生きる・・。そこに、現代人姿があるように感じます。

ハイブリッド人生心理学取り組みは、そこからスタートして、「望みの燃焼の法則」「命の燃焼の法則」という、最終的な答えへと回帰する取り組みです。
「外面行動は建設的なもののみ、内面感情はただ流し理解することのみ行う」という「感情と行動の分離」の姿勢と実践を携え、「望み」に向かって全てを尽くして生きる。
まずはこの実践生き方姿勢によって、自ら心の健康と成長、そして幸福に向かうような思考法行動法学び実践すると共に、それを妨げていた内面の要因解きほぐし解除していくのです。そしてそれを車の両輪として、「望み」向き合い、それに向かって生きることを続けるのです。
そこで外面において「望み」近づければ、もちろんそれは私たちを「幸福」近づけるでしょうし、もしそこに何らかがあるのであれば・・それがない人生などないでしょう、逃げることなく向き合い、自分が本当に望んだのは何であったのか向き合うのです。するとそこに「魂の望み」感情現われるでしょう。
その瞬間、私たちの中で止まっていた「命の燃焼の法則」が、回るのです。
一度のその体験変化するは、微量でしょう。しかしそれを続けるごとに、私たちは自分変化起きていることに、気づくことになります。そして再び、同じ歩みを、続けるのです。するといつか、はっきりと、自分内部何か開くべき時が、訪れるのです。
いつそれが訪れるのかは、私たちの「意識」からは、全く見えません。なぜならそれは、私たちの「心」外部の根底にある、「命」支配しているからです。だからこそ、私たちが最後開く扉は、「自分」というものは仮りのものに過ぎない、という自覚になるのだとも言えるでしょう。

これを踏まえ、次のような理解加えておくと良いでしょう。
 心の悩み動揺最終的な解消克服は、問題場面への対処能力向上することによる側面もさることながら、悩み動揺根源となった未熟な「望み」(例えば「人に良く見られたい」)が満たされずとも「済んで」消えていくことによる側面大きなものとなる。
 ・2つの大きな道標「否定価値の放棄」「永遠の命の感性の獲得」による心の境地大きな変化節目は、そうした意識的な「悟り」が成功することによるものと考えるのは誤りであり、壁を越えて「望み」に向き合う体験積み重ねが生み出す、「命の燃焼の法則」による心の変化が、「命の生涯」における「自立の自尊心」そして「成熟の愛」へと至ってくるというのがであり、それがもともと「否定価値」という偽りの自尊心を、そして「自分」という囚われ脱する方向性にあり、それを足場に、そうした意識的「悟り」成り立つのだのだ、ということです。
それによって私たちは、「心」と「魂」と「命」という、人間の真実にまつわる開放を、開けることができるのだ、と。

ですから、こう言えるのです。
この取り組みは、できるだけ短期習得できればできるほど良い「気分の改善法」のようなものとは全く異なる取り組み時間長く要すれば要するほど得るもの大きい「人生の歩み」そのものになるのだ、と。

その全てが、「動揺する感情を克服したければ、まずは感情を鵜呑みにして考えない」、そして「外面行動は建設的なもののみ、内面感情はただ流し理解することのみ行う」という「感情と行動の分離」姿勢実践によって、「望み」に向かって全てを尽くして生きるという、その地道着実実践積み重ねとしてのみ、進めることができるのです。

 始め方 

自己独力・自己取り組みの心理学
ハイブリッド心理学取り組みどのように始めたら良いのか、お勧めの姿勢そうでない姿勢という説明したいと思います。

まずお勧めでない姿勢からに記しますと、それは、
 ・「この心理学の言うとおりにすれば自分の心が良くなるのではないか」と期待し、「一刻も早く全部を習得しなければ」という焦りの中で進めようとする。
というものです。
それに対し、お勧めの姿勢は、
 ・「心の健康とは?」「こうした場面での行動法はどのようなものが良いか?」といった一つ一つのテーマについて、「自分の考えを持つ」「自分の考えを明確にする」という取り組みとして、そのための材料としてハイブリッド心理学を学ぶ。
というものです。
そうしてもし「自分としてはハイブリッド心理学と同じ考えだ」と本当に思えるのであれば、自然と、日々目の前生活人生問題での対処は、ハイブリッド心理学方向性沿ったものになるでしょうし、その積み重ねによる人生歩みも、やはりハイブリッド心理学が考えるものと軸を同じくするものへと、向かうでしょう。

「こうすればいい」言われた通りにやってみる、もしくは人の言葉感銘を受けて成長できるのは、ほんの僅かな範囲であり、実はそれは潜在的に準備されていた成長引き出されたものだ、とハイブリッド心理学では考えます。それは人の車牽引してもらうことで、短い距離であれば自分の車も多少は前進できるという範囲だ、と。
ハイブリッド心理学目指すのは、それをはるか超えて、私たちが生涯にわたって歩み得る、はるかなる心の成長の地へと旅することです。そのためには、自分自分の車運転するとはどういうことか、その根本から、自分考え築き自分エンジン前に進むことを積み重ねることが何よりも大切です。
そこでもしハイブリッド心理学言っていることについて、「これは違うと思う」というのがあれば、それはハイブリッド心理学が考える人生とは別のものを選ぶという、それだけのことです。その場合は、この心理学をもう用なしとするも良し、あるいは多少人生の歳月を経てからもう一度読み返してみた時、「今はこの通りだと思える」という理解納得が得られるかも知れません。そのためにも、まずは「今は自分としてはこう思う」という「自分の考え」を、自らに問い、確認していくことが重要なのです。

そうしたものとして、ハイブリッド心理学基本的「自己独力による自己取り組みの心理学」位置づけています。
そのため、現在は料金を頂いてのカウンセリングルームセミナーのようなものは一切行わず、もっぱら自己取り組みのために有用となる「読み物」を、全て無償にて提供する整理作業を行っています。

「生涯の学び」として
ということで、始め方としては、関心のあるテーマのものから読書を進め、書かれている内容について、
 ・自分としてはその通りだと考えるか
 ・自分の生活と人生における問題課題への対処として、どう活用できるか

といったことを考えてみる、という実践として、始めて頂ければと思います。
ハイブリッド心理学内容は、内面感情深遠なメカニズム理解から、ごく実践的外面行動法、そして人生始まりから円熟のゴールまでの歩みについてと、極めて幅広く、かつ奥行き長いものと言えますので、短期集中的に学ぶというよりも、生涯に渡り、時間の折の読書と、実際の問題課題場面での検討を続けるという、「生涯の学び」として取り組んで頂ければと思います。

もちろんそうは言っても、自己取り組みを進める余裕がなく、切羽詰った状況についてどうすればいいのかアドバイスすぐ欲しい、という方もおられると思います。
その場合は、現在整理を進めている『メール相談事例集』から参照頂くと良いでしょう。私の執筆活動初期段階と位置づけられる2011年頃まで、私自身勉強とも位置づけて行った「メール相談」の中から、分かりやすそうな事例掲載しているものであり、問題場面に応じて、こんな視点が出てくるといった参考になるかと思います。
また、キーワードから内容手早く知ることができるよう、「ハイブリッド心理学辞書」とも言えるような『詳細インデックス集』を、今後整理していきたいと思っています。

とは言え、そうした具体的情報整理が、今ようやく手につき始めたところです。より多くの方に役立てられるよう、当面個別メールカウンセリングは行わず、それら具体的情報整理専念する計画です。
その代わりに、ご質問ご相談に対して簡潔なアドバイスを返すよう、無料公開開示版『読者広場』用意していますので、手早くヒントが欲しい場合にお手軽ご利用頂ければと思います。


2015.8.11

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