■ 「人格障害は病気ではない」 / しまの |
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今朝の新聞に、精神障害歴を持つ者が犯罪を繰り返す危険への法的対処についてコラムが出ていました。 もちろん宅間守の例に触れての話で、彼は過去の犯罪を精神障害を理由に罪を免れたことがあり、彼自身がそれを利用して精神障害を詐病するという行動も出ていました。 これに対して一度犯罪を犯した精神障害者への監視を強めるのが骨子のようです。
これはさておき、このコラムの後ろの方に出てきた件名の言葉が注意を引きました。 「感情や行動に偏りのある人格障害は病気ではなく刑事責任能力があり、この措置の対象外となり..」云々。
「人格障害は病気ではない」これが司法という社会の代弁者の見解であるのです。 一方、この病を扱う精神科医の方は、心理障害は脳の病気として、この心の内面への深い洞察を避けているかのようです。 ここに、現在の精神医療が根本的、構造的に整っていないという感を感じざるを得ません。 これを精神科医の落ち度として責めるのは酷というものです。それだけ難しい人間心理の現象だと思います。
一方、純粋に心へのアプローチをするはずの心理学は、「心は科学の対象ではないので行動を研究する」と称して、小学生でも想像できるような人間行動を、白衣を着ながら実験で「証明」して、それで人間心理が解明されたかのようにもったいぶって話している。。。
まだ、「心の研究」の闇の時代であるのを感じます。 何とか打破したいなあ。
人格障害は病気ではない。これは私の見解でもあります。 さらに、全ての心理障害は人格の障害である。そう考えています。 病気ではないので、その解決は「治療」ではない、人間としての「成長」なのだ、と。 |
No.33 2003/08/29(Fri) 09:25
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