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ハイブリッド心理学辞典
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実践の学び
 実践-1 「感情と行動の分離」の基本姿勢と「取り組み実践」

実践1-2 「取り組み実践」の進め方
基本説明  「読書」と「実践」の二頭立てによる営み「読書」と「実践」の二頭立て  人生を通しての積み重ね  「読書」は「自らの理解納得を問う」という姿勢で読む  「パラドックス前進」  「人生の歩み」としての取り組み  自己取り組み
「実践」の基本的な進め方
概要  「実践」の基礎  「外面・内面・外面」の3段階ハンドルさばき  「学び」と「実践」の深まり
「成長前進の一サイクル」を理解する
「成長前進の一サイクル」  「見出すもの」の深まり  「基礎への心得」と「真髄への心得」  「心の依存から自立への転換」と「魂の感情」のバックボーン
最終更新:2016.1.30
基本説明 
ハイブリッド心理学「学び」を、自身生活人生実際に役立てるための意識作業営みを、「取り組み実践」と呼んでいます。
その具体的内容は、実践の学びとしてまとめている6領域「感情と行動の分離の基本姿勢および実践」「破壊から自衛と建設への基本行動様式の転換」「行動学」「愛と自尊心のための価値観と行動法」「悪感情への対処」「否定価値の放棄の根本的選択」に他なりませんが、これら数多く意識実践テーマを、実際どのように進めればいいのかの、基本的な理解と姿勢およびその実践の習慣をまずは築くことがとても大切になります。
ここではそれを、
 ・「読書」と「実践」の二頭立てによる営み
 ・「実践」の基本的な進め方
 ・「成長前進の一サイクル」を理解する

という3つポイント説明します。

「読書」と「実践」の二頭立てによる営み 
・「読書」と「実践」の二頭立て
ハイブリッド心理学取り組みとは、「簡便で手軽な悩み解消法」でも、「短期間でできる心の病の治療法」でもなく、生涯を通して自らの生き方姿勢と人生の歩み方に向き合い、心の成長を歩み続けること、つまり人生そのものだと言えます。
そのための取り組み実践進め方は、まずは「読書」「実践」二頭立て進める、というものになります。

・「読書」・・・心の健康と成長向かうための生き方姿勢行動法価値観、また自己分析といったものについて学ぶと共に、それを本心から自分のものにしているか、自分のものにするか、という自己向き合いを行います。
・「実践」・・・生活人生実際の場面への対処として、上記「学び」応用検討実行を行います。ここにおいて「実践」とは、「学び」に、そして「学び」示す方向へと、「生きること」そのものになります。

・人生を通しての積み重ね
心の成長変化は、まずはこの「読書」「実践」掛け合わせの、人生を通しての積み重ねによって生まれる理解頂くと良いでしょう。
つまりまずは、本の中に悩み動揺の解消法や豊かな心の持ち方が書いてあることを期待し、一刻も早く全部習得しなければ、という焦りで読書を進めようとするのは誤りだ、ということです。
もちろん、自分で自分の首をしめているような苦しみがある場合、まずは「読書」で、それに気づき解除することが、苦しみ大きな解消になるということも、「最初の一歩」としてはあり得るでしょう。
そうした「最初の一歩」姿人それぞれとして、心の成長変化本道は、に書いている内容について急いで何をどうこうするというものではなく今生きている生活と人生において、目の前の課題にどう成長に向かうような対処をするかという、一つ一つ「体験」生み出すことにあります。
その時ハイブリッド心理学「学び」内容について、より幅広く深い理解納得「読書」を通して得られていたほど、「体験」が生み出す心の成長変化も、ハイブリッド心理学が考える方向沿ったものになるであろう、ということです。

・「読書」は「自らの理解納得を問う」という姿勢で読む
ですので、まず「読書」としては、『入門編上巻』この心理学入り口として読んで頂き、今までの、自分から不幸になる生き方姿勢の誤り知り、それによってに起きる変化感じ取るのもいいでしょう。
そこからは、読むことでどう心が変われるかと期待してかかる姿勢ではなく、
・私たちの人生の生き方と歩み方、そしてその道のりにどのようなテーマがあり、ハイブリッド心理学はそれについてどんなことを言っているのかを、まずはざっと把握する。そして、
・今自分に重要なテーマと感じるものについて、自分はどう考えるか、同じ考えか、それとも自分は違う考えかといった、「自らの理解納得を問う」という姿勢で読んでいく。
というのがお勧めになります。

・「パラドックス前進」
心の成長変化は、そうして「読書」において理解納得できた部分を、実際生活人生場面実践した範囲において生まれる・・というのでは、必ずしもないのが私の体験です。
むしろ、何かのテーマ自分にとって重要と感じ、それでも「学び」が示す方向納得できない自分いるはっきり自覚した時、「学びの通りにすれば・・」といった浅い思考超えて、自分への偽りや建前のない、「命」のレベルにおける生き方姿勢の転換への模索始まる、といったものであったように感じます。これを「パラドックス前進」などと呼んでいます。
心の成長変化は、「読書」において自らの理解納得を問う真剣さと、「実践」においてその応用実行を検討する真剣さに促される形で、「命」が持つ見えない成長力の発現として生まれる、とでも言えるでしょう。
そして「実践」が、その「見えない成長力」、さらにはその根底にある「命」そのもの感じ取るものに至った時、生み出される心の成長変化は、「未知の異次元への変化」などと表現している心の世界向かうものになる。これがハイブリッド心理学取り組み実践真髄と言えるものになります。

・「人生の歩み」としての取り組み
ハイブリッド心理学のこの取り組みは、基本的には、若年から壮年へ、そして老年へと向かう私たちの身体の健康と成長への取り組み同じようなものを、心の健康と成長においても行うものだ、と理解頂いて良いでしょう。
つまり青年期バイタリティ壮年期包容力、そして晩年穏やかさといったものの「どれか」を理想として掲げて自分に押しつけるのではなく、今歩んでいる人生のそれぞれの立ち位置において、自らを心の健康と成長そして幸福に向かわせるための、最善の一歩歩む。その繰り返し積み重ねだということです。
ですからそれは、今すぐに全部読んで習得しなければと焦って進めるようなものにはなり得ないわけです。上述のように、「読書」ではまずざっとテーマ把握から入り、今重要と感じるテーマについて、じっくり納得理解問い「実践」検討するという取り組み仕方を、生涯における身体の健康と成長への取り組み同じように、生涯歩みとして進めて頂ければと思います。

・自己取り組み
一歩一歩人生歩みにおいて本当に最善なのかは、その人自身だけ分かるものであり、さらには、真の最善知るのはその人「命」だけだ、というのがハイブリッド心理学の考えです。
それは決してカウンセラーに「こうすればいいですよ」と言われた通りに、などというものではないのです。
ですのでハイブリッド心理学では取り組み実践を、基本的「自己取り組み」として行うものと位置づけています。ハイブリッド心理学「自らによる成長」のための心理学です。
ではそれぞれの人がどのようにそれを見出していけばいいのか。それが「実践の基本的な進め方」によるものになります。

「実践」の基本的な進め方 
・概要
生活人生実際場面で、「学び」を生かした向き合い対処と行います。
つまりまずは、感情と行動の分離最初の原則である、
・感情に流されずに考える
ということからです。それを土台に、
・外面行動は建設的なもののみ行う
・内面感情はただ流し理解することのみ行う

という、外面および内面への向き合い対処実践するのです。
この両輪携えて、
・「望み」に向かって全てを尽くして生きる
という生き方実践によって、人生を通して成長の歩みへと向かいます。これが「取り組み実践」全体枠組みになります。

・「実践」の基礎
ですので、「実践」できるための基礎条件もしくは段階として、大きく2つがあると言えます。
第1基礎条件・段階・・・「自分で考える」というこそ、そして「感情に流されずに考える」ということが、基本的にできるようになる。
第2基礎条件・段階・・・ハイブリッド心理学「学び」からは、自分今直面する問題課題についてどんなことが考えられるか「応用思考」できるようになる。外面問題捉え方対処法考え方内面感情理解仕方、そして向かうべき成長人生歩み考え方、など。

そのためのポイントとして、まず「自分で考える」そして「感情に流されずに考える」ということが、基本的にできないのが現代人文化のように思われます。その克服のためには、「言葉」正確に使うこと、そして「言葉」うまく使ってものごと自分考え感情整理するという、日常における基本的習慣重要になるでしょう。
その上で、ハイブリッド心理学「学び」について、まずは「テーマ項目」すぐ思い出せる程度には憶えて、それをキーワード自分に問い出すという、「国語のエクササイズ的な作業」をするようにすると良いでしょう。たとえば「破壊から建設への選択」をするとしたらどう考えられるか?ここでの「価値観」の選択テーマはどんなものになるか?などというように。

・「外面・内面・外面」の3段階ハンドルさばき
そのような向き合い意識作業を、「外面・内面・外面」という順序じっくり行うのが、まずは「実践」標準的流れになります。

(1)外面への向き合い・・・動揺悪感情感じる場面において、まず心の外部にある「現実問題」何かを、感情に流されることなく客観的把握判断し、それへの建設的行動による対処法選択肢はどのようなものになるかという、「学び」からの応用思考を行う。
(2)内面への向き合い・・・そこで実際自分はどのような行動取り得るか、行動選択肢照らし合わせ自分の心にある感情解きほぐし「自己分析」を行います。これによりしばしば埋もれていたり葬り去られていたりした奥深い感情開放されます。
(3)外面への向き合い・・・解きほぐされた心で、自分取るべき行動最終決断行います。

・「学び」と「実践」の深まり
そこで「学び」への理解納得不足している場合は、最初の段階からもうにはあまり進めないものになります。心の成長変化つながるようなものとしては、です。たとえば「自己分析」も、建設的行動法へと心底から向かおうとしながらもそれを妨げ無意識的要因突きとめといった方向性があってこそ、効果出るというわけです。
最初の段階では、のようなポイント重点を置いて、「実践」習慣築くことが大切です。
「読んですぐ心が変われる」期待せず時間の折「読書」を進める習慣と同じく、「気持ちが楽に」「前向きに」なるのを期待するものとしてではなしに、日常場面において「この場面はこう考えられる」という「応用思考」実践してみる習慣
「どう対処するか」前段となる、「問題をどう捉えるか」という段階から、じっくり「応用思考」取り組む

「学び」への理解納得幅広く深くなるごとに、問題場面において、取り得る対処法選択肢自分すぐ出せるようになり、その分次の自己内面への向き合い時間より割けるようになります。その結果解きほぐし分析より深くなり、開放されるもの大きくなり、最後「取りべき行動の最終決断」段階で、自分でも思いもしなかったような自己変化自覚するという流れへとしばしば向かうようになります。

「成長前進の一サイクル」を理解する 
・「成長前進の一サイクル」
心の成長変化は、
・新たな困難に出会い、外面行動の選択肢と、それと照らし合わせた自分の内面感情に向き合い、行動の最終決断を成していくという「実践」を通して、動揺や悪感情がもはや過去のものへと去るような自己変化を見出す。
これを一つサイクルとして、生涯にわたって繰り返していくものだと理解すると良いでしょう。
それが外面における変化伴うものも、外面変化ないまま、内面のみ大きな変化持つものも含めてです。

・「見出すもの」の深まり
そこで動揺悪感情乗り越えさせるものとして何を自分の中に見出すかが、この人「成長」内容形作るものになります。
それは一言で、次の4つのような方向になるでしょう。
1)それは外面行動法生き方姿勢そして価値観など、自身の意識面での前進向上獲得かも知れません。
あるいはそれは、2)心の病みと惑いからの、抜け出しかも知れません。
ならば、3)病み惑いから抜け出させるものはなのか、私たち自身心の芯にある歯車のようなものを、自覚することになるでしょう。それはハイブリッド心理学では、「心の依存」の中で「人の目の中で本当の自分を偽った何者かになろうとする」という惑いの深層根源衝動を、「心の自立」姿勢の中で捨て去り惑いの消えた「魂の望み」感情自らの心の中受けとめ、それに向かうというものが根核成す、と考えるものになります。
4)そして最後に、そうした自己変化積み重ねが生み出す心の変遷に、「意識」を超えた「命」の力働いているのを感じた時、私たちは、「意識」あがき惑い捨てて、「命」に自らの進み先を委ねていく、揺るぎない心の境地見出すのです。
歩みの学びが、こうした心の成長変化歩み道のり詳しく説明するものになります。

・「基礎への心得」と「真髄への心得」
そうした歩み向かうための、「基礎への心得」「真髄への心得」とも呼べるものを、のように言うことができます。

基礎への心得・・・「歩み」は、「読書による自己改善努力」ではなく、「体験への向き合いの積み重ね」導きます。
「読書」は、「体験への向き合い」「成長の一歩」変えるための、自分への向き合いキーワードを、できるだけ豊富心の懐仕入れておく準備として、自身の納得理解を問うことを主眼に、日ごろ時間の折に進める習慣持つと良いでしょう。その上で、動揺悪感情出会う「体験」一つ一つに、じっくり丁寧上記「実践」手順向き合うことです。「体験」「歩み」導くことにおいて、動揺悪感情が実は「成長」へのにもなることを知る姿勢大切です。

真髄への心得・・・心の成長とそれによる動揺悪感情克服あと戻りない一方で、ある根源的な心の惑い由来する似たような動揺に、再び向き合う時訪れる可能性知っておくと良いでしょう。生涯を通して、何度でもです。
まさにそれが、「成長前進の一サイクル」になります。根源的な心の惑いが生み出す動揺悪感情出会い「実践」を通してそこから抜け出していく。そして一歩成長した心人生を歩む中で、再び、同じ構図と、そこからの抜け出しが、「成長前進の一サイクル」として繰り返されるのです。その都度自分の中に見出すもの深めながら。

・「心の依存から自立への転換」と「魂の感情」のバックボーン
その根源的な心の惑いとは、「人の目の中で本当の自分を偽った何者かになろうとする」というものに他なりません。それが私たちの「心」そして「意識」なのであり、宿命なのです。自分を、そうした浅はかさ薄っぺらさを免れた高尚なものへと仕立て上げようとするあがきもまた、人間惑い一つなのだと言えるでしょう。
私たち人間において、その心の轍から抜け出す足場となる「心の自立」完成なく「心の依存から自立への転換」「魂の感情」出会い動揺悪感情から抜け出す。この「成長前進のサイクル」を、最後まで繰り返すのです。
だからこそ私たちは最後に、薄っぺらい「自分」を超えた「命」が、あくまで「自分」とは別のものとして自己にあるのを感じ取ることで、「自分」という根源的な惑い捨てて、自分最も大きな行き先「命」委ねる揺るぎない心の境地見出すのです。

これがハイブリッド心理学「取り組み実践」道のりバックボーン(背骨)であり、その歩み方だということになります。



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