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ハイブリッド心理学辞典
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実践の学び
 実践-5 悪感情への対処と「自己分析」

(過去ログ) 実践5-1 悪感情の種類別の克服対処の指針  最新版はこちら^^
基本説明  悪感情の種類ごとの克服対処の指針(怒り  悲しみ  怖れ  焦り  抑うつ  空虚感・孤独感  無気力  後悔  絶望  葛藤  苦しみ・痛み  憎しみ  屈辱  嫉妬  恥  罪悪感  劣等感・優越感  自己嫌悪  対人恐怖  うつ症・躁うつ症 最終更新:2019.7.1
基本説明 
悪感情感情動揺種類ごとに、それが起きる流れや、克服への方向性理解します。

ハイブリッド心理学からの悪感情克服は、「自分」という運転して「人生」という旅路歩むという喩えにおいて、大きく次の3つ領域によるもの、という理解仕方をすると良いでしょう。
 1.目の前の問題への対処
 2.根本姿勢と心の基盤そして病みへの取り組み
 3.心の成熟への人生の歩み

それを踏まえ、
 ・ハイブリッド心理学が考える悪感情の克服の真の姿
について考察文を以下にまとめています。

1.目の前の問題への対処
まずは目の前迷路難路という、悪感情直接的な原因状況を、適切ハンドルさばきおよびアクセルブレーキのワークで、うまく抜け出すことです。同時に、まずいさばきとワークによって自分からにぶつかって生み出しているような、不合理な悪感情からも抜け出すことです。
これはまず外面行動向けに、
 実践-2 「破壊から自衛と建設へ」の基本行動様式の転換
 実践-3 行動学
という、大きく基本的学び領域への取り組みによって、目の前場面具体的問題うまく対処できるようになるということと、
内面感情向けには、悪感情主な種類ごとに、それが生まれる流れ克服への指針理解自己方向づけつなげることや、複雑に絡み合った感情解きほぐす自己分析などがあります。これが
 実践5-1 悪感情の種類別の克服対処の指針(当ページ)
 実践5-2 「自己分析」
説明するものになります。

2.根本姿勢と心の基盤そして病みへの取り組み
適切ハンドルさばきアクセルブレーキワークを行おうにも、「自分」という運転する姿勢に何か偏り歪みがあったり、「自分」という車体基盤そのものに不足故障があるかもしれません。
これについては、
 実践-4 「愛」「自尊心」「人生」のための価値観と行動法
が、目の前問題への対処に際してというよりも、むしろ日常平常時における学び自己問いかけ実践取り組みが、生き方の根本姿勢決するものとして重要になってきます。問題時に際してとっさに出るのは、そうした日常平常時積み重ねた姿勢であり、問題時急に直そうとしても無理だからです。
また、
 歩み-2 健康と成長への心の基盤
は、まさに車体基盤に喩えられるように、運転する実践というよりも、それを支えるものとして、必要に応じ適宜点検確認重要なものと言えます。不足があれば進みようもなく、まずはその準備必要になるものもあるかも知れませんし、あるいは歩みが多少進んだ先備わってくる、特別基盤もあるでしょう。
心の基盤項目は、まずそれをしっかりと意識した上で、上述の目の前の問題への対処を検討することが、悪感情抜け出しへと決定的重要になるものが少なくありません。たとえば「人の目」にしての動揺であれば、「自己の重心」がまず足元ぶれのなさ確認となり、「心の依存から自立への転換」が、動揺から抜け出すための決定的心のギヤチェンジになる、というように。
従って、心の基盤についての学びは、上記の価値観への取り組みと同様、日常からの学び自己問いかけ取り組みが、「実践」準ずるものとして重要になります。

心の病み傾向は、悪感情を激しく増幅し、心がそれに呑み込まれてしまうという問題引き起こしがちです。
その問題本質克服への、正しい理解重要になるでしょう。ハイブリッド心理学からはそれは、特別病気のようなものではなく、ガソリンである「感情」「心の荒廃」という不純物混ざること、そして「空想と現実の逆転」という、車輪地面にうまく接地しなくなる問題によって、あらぬ方向へと動いてしまうという問題だと理解できます。
そしてその問題だけを単独に取り上げて治すというのではなく、その注意しながら、心の健康と成長への取り組み歩み全体、つまりここで言う適切運転前進歩みが、自己浄化自己治癒働きとなって克服向かう、というのがハイブリッド心理学考えになります。これについては、
 歩み1-2 心を病む仕組みとその克服
で説明します。

3.「心の成熟」への人生の歩み
悪感情克服最終的には、人生旅路がどのような向かい至るかに、大い左右されるように思われます。
つまり迷路難路に満ち、寒風吹きすさんで「不幸」感じやすい「未熟」から、迷路難路がなくなり温暖爽快のそよぎの中で「幸福」満たされ得る「成熟」へと、いかに向かい至るかです。
これはつまり、目の前迷路難路のその都度抜け出し方の中に、さらに特定の、「心の成熟」へと自ら方向づけ進むハンドルさばきアクセルブレーキワークがある、ということです。
ハイブリッド心理学からのその答えとは、「魂の望み」感情へと向かい続ける、というものです。それを積み重ねることで、自ずと、「依存の愛から旅立ち、自立の自尊心を経て、成熟の愛へと向かう」という「命の生涯」変遷をたどる、というものとして。それは同時「自発的幸福」増大していく変遷であり、やがては、外部から満たされることがなくとも、内部から幸福感湧き続けるようになる、超越的な心の幸福境地にも至り得る、というものとしてです。

ここに、上述のような、目の前の問題への対処とする実践の学び大きな領域と並んで、
 歩み-3 「魂の感情」
とした歩みの学び大きな領域展開するものになります。
また、そうした「心の成熟」への歩み大きな通過道標に位置づけられるのが、「実践の学び」最終項目でありハイブリッド心理学「取り組み実践」「ひとまずの習得達成目標」にも位置づけられる、
 実践-6 「否定価値の放棄」の根本的選択
です。上記「命の生涯」レベルにおける変遷で、真の強さ実際獲得する「自立の自尊心」足場に、「自分が神になろうとする」という深層衝動誤りに気づき捨て去る一種「悟り」のようなものに位置づけられ、それによっては、寒風吹きすさぶ「未熟」から、温暖爽やか「成熟」へと、大きくその局面切り替わるような通過節目に位置づけられます。成長への歩みはそこから、上述のような「超越的な幸福」への歩み得るものになる、というものです。

・ハイブリッド心理学が考える悪感情の克服の真の姿
このように、ハイブリッド心理学が考える悪感情克服は、目の前問題外面行動および内面感情2面において切り抜けるという横の軸と、「心の成熟」への人生旅路むという縦の軸、そしてその両軸底面で支える、心の基盤「価値観」根本姿勢および「病み」傾向克服への取り組みという、極めて幅広く遠大取り組みとしてあるものです。に時に出される「これで一瞬で悪感情は消える」謳うような、安直な話とはまさに対極のようなものとして。

悪感情克服としてまず何よりも大切なのは、それが起きる原因となった外面状況への対処方法をしっかりと学び、まず外面の現実的問題についてはしっかりと対処解決できることです。それなしに、外面問題放置したまま、「気持ちの持ちよう」「心の持ちよう」さらには「気にしない」ことをもって悪感情消そうとするのは、生活基盤を狭めた上に、心に枠はめをして心の活力を失うという、生きること全体の低下とも言える方向向かってしまいますので注意必要です。
に、悪感情が、どのような心の姿勢心の動き起きるものであるのか、そしてそれがどのように根本克服されるのかの、流れ理解がとても大切です。

それは一言で次のようにまとめられるでしょう。まず価値観が、生き方姿勢方向づけます。一方で、誰もが宿命となる「心の浅はかさ」と、程度に応じて「心の病み」へもしばしばつながる、「根深い自己否定感情」という心の問題抱えながら、「未熟」からその人生生き始めます。
そこで起きることとは、日々生活人生課題に際して、自ら幸福へと向かわせるための知恵不足と、家庭学校で得てして植えつけられる、あるいは「未熟」生み出す偏った価値観で、外面においては問題うまく対処できない、そして内面においては「自分を見失う」という状態へとしばしば陥る、というものです。
そうして、私たちが人生生き方において、さまざま偏り見失いをしている結果が、私たちが日々体験する悪感情感情動揺として、表れるのです。
ここに、私たちが日々抱える悪感情が、断片的、短絡的なアプローチではなかなか根本克服できないゆえんがあります。
それは外面行動法学び内面における生き方姿勢価値観への向き合い、そして自分自身深い理解を通して、来歴において見失った自分取り戻しも経ながら、日々生活人生課題に際して、自らを成長と幸福に向かわせるための選択成していくこと、さらにはその歳月積み重ねに生み出す、「未熟」から「成熟」への変化なども経ながら、根本的に克服解消されるものなのです。
私たちが日々出会う悪感情感情動揺一つ一つが、そのための、良いきっかけと、成長飛躍への、良い足場になってくれるでしょう。

そうした向き合いで、悪感情は、それを消そうとする意識ではなく、むしろとも言える、悪感情にある何らか自己の真実見つめ、それを受け入れる姿勢で、見出された自己の真実に対して、自分が成すべき姿勢と行動を模索し、それが見出される確信と前進感によって、悪感情は、それ自体をどうなだめ鎮めよう躍起になることなく、根底から吹き飛ばされ消えていく。
そのようなものになるのが、悪感情克服解消真の姿になるのだ、と理解しておくと良いでしょう。

以下では、そうした真の克服のための、上述のような幅広く遠大取り組みに向け、悪感情種類ごとのガイダンスになるものを簡潔にまとめます。


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