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ハイブリッド人生心理学ステップ・ドリル
U 曲がってしまった心の症状を和らげる 〜 V 心を真っ直ぐに戻す
主な悪感情への対処法
■怒りへの対処
 ・無駄な怒りの基準を知る。怒りが役に立つのは、相手に積極的悪意があり、怒りが解決に役立つ時のみ。
 ・自分の怒りの心理学的理由を把握する。「プライド損傷反応」であれば、真の強さを目指す姿勢に切り替える。「内面に踏み込まれる怒り」や「自分の正真性の維持のための怒り」であれば、それは相手との関係ではなく自分自身との関係であることを知る。「不遇の強調のための怒り」は憎しみ感情への対処。

■自己嫌悪感情への対処
 ・「真の向上心」とは全く別の感情であることを理解し、「真の向上心」への切り替えを試みる。
 ・自己嫌悪の本質は「精神の自己」の「現実の自己」に対する優越感であり、「現実において生み出す」ことの放棄であることを理解する。その根本には「完全性」という、神になろうとする誤った観念があることを理解し、人間の不完全を受け入れる「現実との和解」という最大の選択を見据える。
 ・能動的な願望に「身のほど知らずの悪あがき」という自己嫌悪の膿が伴うことを心得、それを乗り越える価値観を確立する。

■嫉妬感情への対処
 ・嫉妬は「対処すべき感情」ではない。羨望とフラストレーションと憎しみに分け、それぞれに対処する。
 ・羨望に対しては、その中にある「人生の望み」を抽出し向き合う。フラストは受動的人生観の必然的結果として受け入れ、能動的に生きる姿勢へと見直しをする。

■憎しみ感情への対処
 ・「復讐を果たす」vs「これからの未来を生きる」という、人間の基本命題を問う。
 ・憎しみの中にあった真実を抽出する。それを守るためには自分はどう生きるべきなのか。
 ・「正しければ愛される」「正しければ愛せなければならない」という世界観の中で憎みながら自分を苦しめるか、それとも自分を救うためにその世界観を捨て、「楽しみだけに目を向ける」「神になることをやめる」世界観を選択するか。ここに最大の人生の選択がある。
 ・最初の「不遇」を作り出した状況で自分もその一端を担っていた事実を知る。

■自殺衝動への対処
 ・自殺衝動もそのまま取り組む単一感情ではない。「死の平安にいる自分」という自己像を描く衝動、自己破壊衝動、そして絶望感に切り分けてそれぞれに対処する。
 ・「死の平安」イメージは、「自己像に生きる」という生き方の中でのワンオブゼムに過ぎない。静止画の中で生きる姿勢の見直し全体の問題として捉える。自己破壊衝動については自己嫌悪への対処。
 ・絶望感は「無知」の結果であることを心得る。治療法のない病という感覚。建設的絶望の役割を知れば、絶望の一部は不要。


■無気力感情への対処
 ・全ての悪感情の総合的な結果でもあり、最初は直接対処することは困難。まず付随する悪感情への取り組みをする。
 ・根底にあるのは、「やる気に満ちた自分」という自己像のストレス。「やる気道徳」の放棄と、多少の無気力に逆らい行動する姿勢の、2面のアプローチが有効。

2005.12.18
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