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ハイブリッド人生心理学 メール相談事例集 はじめに・「取り組み実践」とメール相談
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No.001 パートナー不信危機を乗り越え、生き方の全体に向き合う アドバイス内容(1)
1回目アドバイス 2008.6.6(金) 
テーマ: 「喜び楽しみの共有の愛」と「自己充足の愛」
メール件名 『愛の問題へのアプローチの基本』
(メール相談手順など説明の部分を省略)

>これだと単に浮気をされて怒っている妻という感じで、相談場所が違うんじゃないのと思われるかもしれませんが、こんな相談でも大丈夫でしょうか。よろしくお願いいたします。

これは全然okです。
「心の成長」目指す取り組みをなさりたいということであれば、その上での具体的材料であっても、心の成長同じ道のりになりますので。
「心の成長」一貫であれば、借金問題相談でもok。まこれは余計な戯言^^;

次に、次第に本論になってきますが、

>何度も読み返して今の自分をなんとかしたいという気持ちはあるのですが、とてもしんどくて読み返せないという気持ちが強く、メールさせていただきました。

これはどの辺原稿でしょう。
なるべく読んでしんどいだけのものはなくそうと思っているのですが、心理障害メカニズム説明特化したものは多少そうなる嫌いはありますね。
ただそれはもう読み返して治癒につなげるというものではなくなってきます。治癒成長への実践は、心理メカニズム理解することとはまた全く別の話になってくるんですね。


■愛の問題へのアプローチの基本

ということで心の治癒と成長への実践について、No.001さんケースでの取り組み実践アドバイスしますと、「愛」をめぐる悩み主な題材とした場合の、基本的な大枠があります。

1)愛の種類を知る。今回は2種類をまず理解頂こうかと。
2)人間における「愛」と「結婚」の位置づけの考え方。
3)視野を広げる。「愛」だけに見入ると、「愛」が貧困化するという心の罠があります。


まずこの大枠ご理解頂き、今後より具体的検討に入る、という進め方No.001さんの場合良いかと思います。
それぞれ簡潔に説明していきましょう。


■2種類の「愛」

まず、No.001さん「愛」どのようなものとして捉え、向おうとしているか方向確認重要になってくると思います。
それによって、行き先結末かなり決まってきてしまうからです。まずそれを知り自ら「選択」問う、というのが心の成長への実践になります。

簡潔2種類説明しましょう。

1)喜び楽しみの共有としての愛

とてもシンプルです。一緒にいて何かすることが楽しい嬉しい感じるから、それをします。それだけの愛です。

とてもシンプルですが、まずはこれがの基本です。実際にそうである瞬間だけ見れば、何の曇りもない。
ただし人間というのはそれだけで済む単純な動物ではない。人間以外動物でも、多少そうかも。ま動物はどーでもいいとして^^;

2)自己補充のための愛

「自分」というものを、「自分」だけでは充実させることができず、「自分」「補充」させるために必要なものという感じで、相手を求めるです。
この「自己補充のための愛」という言い方をしたのは意外にもこれが初めてかも知れませんが、No.001さん場合自己理解には合っているかと思います。

サイト原稿では、「愛情要求」という言葉を良く使っていますね。
人の心において、未熟段階や、安全が失われている場合は、「愛」上述「喜び楽しみの共有」という感情というよりも、是が非にでも手に入れないと困るような、「与えられる愛」として心に映るという性質があります。

(続く)

補足解説
「実践の学び」としては「愛についての価値観」「行動学」になりますが、ここでは、「喜び楽しみの共有の愛」「自己充足の愛」という、感情メカニズム的な説明から入っています。ならば前者目指したいよね、なら今回のような問題での行動法としてはこんなものが考えられる、という話の進め方です。
感情メカニズム理解は、内面感情側については「ただ流し理解する」という実践として、「悪感情の克服」にもつながっていく、ということになります。
本人心の素地としてそこに向かえそうであれば、ということになります。ここではまずその確認から始めているわけです。

(続き)

■愛の清算もしくは回復という「選択」

問題は、この「自己補充のための愛」是が非にでもという緊迫度高めるにつれて、にそれは実現化しにくくなるという定めがあります。
というか、実現化しにくくなるどころの話ではなく、をそのように是が非にでもと緊迫感増すにつれて、まさにそれが愛を壊すことになるという定めがあります。

なぜなら、「愛」本来「喜び楽しみの共有」だからです。
さらに、「愛」本来「心の安全」基盤にして、から自然湧いてくるものだからです。
「愛がこうでなければならない!」という緊迫度高めるにつれて、まさにその緊迫感が、湧き出るはずの凍らせてしまいます。
で、

>それよりその態度が嫌なんだよと逆切れされてしまいました。

ということにもなる。
だからと言って悪いのは自分と考えるのも無用です。
旦那さん側にも問題はある。でもそれについても、旦那さんを非難したところで、増えるわけでもないでしょう。

ですから、ここで「選択」最初出てくることを言えます。実際損なわれた時、それをもう諦めることも一つの選択肢です。新たな出発ですね。
もう一つ選択肢は、同じ相手との維持回復望むことです。

この選択問題焦点になる場合もあります。
今回は、

>でも、今も昔もずっと望みは、夫と一緒にいたいということで、

ということで、基本的には「愛の維持回復」向けのこと考えるということになるかと思います。
ただ、

>仕事場寝泊まりするという別居状態ここ数週なっている。

という状況としては、どんな状況でもう別れるという判断が出るのかといったことも、まずは頭の中だけでも置いておくことが、無駄な動揺減らすために良いと思います。

結局それは上の話に戻ります。
もうこの人とは「喜び楽しみの共有としての愛」は望めない、と感じた時別れ、もしくは現実的理由での結婚だけの維持という検討になる。

この先はとても長くなりますので、まずここまで確認などしておきましょう。
2つ種類という、大体分かりますでしょうか。そして、旦那さんとは「喜び楽しみの共有としての愛」をこれからも維持したい、またそれが旦那さんでも可能状況か(つまりはっきり他の女性に心移りしたとかのではないということ^^;)。
そうした状況確認が、内面取り組み平行しての、ごく現実問題にもなってきます。

ここまでご理解および確認状況など、書いて頂ければ。それでまたきへ行きましょう^^。


ご相談者返信(抜粋編集) 2008.6.8(日)
>しんどくて読み返せないというのはどの辺の原稿でしょう。

どの辺というより、全て自分の問題に当てはまり(*)自分を振り返り過去を反省し、でも自分を責めてはいけない気持ちを落ち着かせ、という感じでとても体力(?)を使う。頭が一杯気持ちばかりが焦って、もう一度読み返して整理しなくてはと思うのだが、その気力が出ない。
今まで、自分一人でものごとを深く考えて答えを出すということをほとんどしてこなかったように思う。今回あらゆること浮き彫りにされてそれが必要な時だが、気持ちのどこかでまだ逃げようとしているのかも知れない・・。
*当時執筆掲載が進行していた『理論編』あたりの原稿かと思われます。

>「自分」というものを、「自分」だけでは充実させることができず、「自分」を「補充」させるために必要なものという感じで、相手を求めるです。

まさにその通りでした。「自己充足のための愛」。この言葉ぴったりです。
出会ってつき合いだして、救われたというか、やっと地面に足がついた気がしました。これで一歩一歩ちゃんと歩いていける、と・・。
辛い時ほど助け合いたいとは思っていたが、考えると自分が夫を支えることができたことはなかった気がする。辛いことも、人の悪口や愚痴一切言うこともなく、一人で抱え込むというか解決するというか、が頼りなくて相談したくてもできなかったのかも知れない。実際ここ最近仕事自身の家族のことで、大分辛いことが続いた様子。はすぐ不安になり、心配寂しく必要以上に聞いたり話しかけたりで、最後言われたのは「最近笑えていない」「理想を押しつけないで」「もうどっか行って」だった。
もちろん「喜び楽しみの共有としての愛」もあった。一緒にいることが楽しく、安心で、幸せだと感じていた。でもそれは、足りないものを埋めてもらっていたから、ということなのかも知れない・・。


子供がおらず夫婦二人だけ生活なので、お互いの気持ちが離れてしまえば、一緒にいる意味がなくなってしまいます。現実的理由での結婚だけの維持というのは私には今のところ考えられません
純粋に夫と「喜び楽しみの共有としての愛」で生きていきたい。夫に依存することなく、自分のことは自分でしっかり支えられるようになりたい。夫の負担になりたくない。頼る、依存する、寄りかかるのではなく、いい形で支えあっていきたい。

でも、かなり強くないと、自分がしっかりしてないと無理なようなイメージで、現実的に出来るのか不安です。

女性との問題が分かってから、夫が何を考えているのか、本当はどうしたいのか、分からなくなった。その後は会って話しても楽しい話題だけして、大事なこと触れようとしない。ちゃんと話し合わない何もなかったかのように楽しいことだけ生活なんて、やっていけるでしょうか・・。



ということで、このケースでは「喜び楽しみの共有の愛」向かうという価値観選択するという心の素地は、十分にあったことになります。
ならばは、具体的行動法知恵になってきます。再び「理想を押しつけないで」と言われることのないよう、互い成長途上であることを踏まえた、「今できる前進の一歩のための行動の最適解」といったものを見出すという知恵になるでしょう。

2回目アドバイスヘ

2015.3.17

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