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メール件名 『愛の問題へのアプローチの基本』
(メール相談手順など説明の部分を省略)
>これだと単に浮気をされて怒っている妻という感じで、相談場所が違うんじゃないのと思われるかもしれませんが、こんな相談でも大丈夫でしょうか。よろしくお願いいたします。
これは全然okです。
「心の成長」を目指す取り組みをなさりたいということであれば、その上での具体的材料は何であっても、心の成長は同じ道のりになりますので。
「心の成長」の一貫であれば、借金問題の相談でもok。まこれは余計な戯言^^;
次に、次第に本論になってきますが、
>何度も読み返して今の自分をなんとかしたいという気持ちはあるのですが、とてもしんどくて読み返せないという気持ちが強く、メールさせていただきました。
これはどの辺の原稿でしょう。
なるべく読んでしんどいだけのものはなくそうと思っているのですが、心理障害メカニズム説明に特化したものは多少そうなる嫌いはありますね。
ただそれはもう読み返して治癒につなげるというものではなくなってきます。治癒成長への実践は、心理メカニズムを理解することとはまた全く別の話になってくるんですね。
■愛の問題へのアプローチの基本
ということで心の治癒と成長への実践について、No.001さんのケースでの取り組み実践をアドバイスしますと、「愛」をめぐる悩みを主な題材とした場合の、基本的な大枠があります。
1)愛の種類を知る。今回は2種類をまず理解頂こうかと。
2)人間における「愛」と「結婚」の位置づけの考え方。
3)視野を広げる。「愛」だけに見入ると、「愛」が貧困化するという心の罠があります。
まずこの大枠をご理解頂き、今後より具体的な検討に入る、という進め方がNo.001さんの場合良いかと思います。
それぞれ簡潔に説明していきましょう。
■2種類の「愛」
まず、No.001さんが「愛」をどのようなものとして捉え、向おうとしているかの方向確認が重要になってくると思います。
それによって、行き先や結末がかなり決まってきてしまうからです。まずそれを知り、自らに「選択」を問う、というのが心の成長への実践になります。
簡潔に2種類の愛を説明しましょう。
1)喜び楽しみの共有としての愛
とてもシンプルな愛です。一緒にいて何かすることが楽しい嬉しいと感じるから、それをします。それだけの愛です。
とてもシンプルですが、まずはこれが愛の基本です。実際にそうである瞬間だけ見れば、何の曇りもない。
ただし人間というのはそれだけで済む単純な動物ではない。人間以外の動物でも、多少そうかも。ま動物の話はどーでもいいとして^^;
2)自己補充のための愛
「自分」というものを、「自分」だけでは充実させることができず、「自分」を「補充」させるために必要なものという感じで、相手を求める愛です。
この「自己補充のための愛」という言い方をしたのは意外にもこれが初めてかも知れませんが、No.001さんの場合の自己理解には合っているかと思います。
サイトや本の原稿では、「愛情要求」という言葉を良く使っていますね。
人の心において、心が未熟な段階や、心に安全が失われている場合は、「愛」が上述の「喜び楽しみの共有」という感情というよりも、是が非にでも手に入れないと困るような、「与えられる愛」として心に映るという性質があります。
(続く) |