ホームページTop

ハイブリッド人生心理学 メール相談事例集 はじめに・「取り組み実践」とメール相談
掲載方法について
島野のメール相談活動
代表的事例
テーマ別事例


No.001 パートナー不信危機を乗り越え、生き方の全体に向き合う アドバイス内容(4)
1回目アドバイス: 「喜び楽しみの共有の愛」と「自己充足の愛」 2008.6.6(金)
2回目アドバイス: 未成長の自分を受け入れた対処行動 2008.6.10(火)
3回目アドバイス: 「喜び楽しみの共有の愛」の回復のための行動学 2008.6.15(日)

4回目アドバイス 2008.6.18(水)
テーマ: これからの取り組み
メール件名 『今後の取り組み方向性』

■長い取り組みと「決断」

今後取り組みですが、まずは当座の行動の問題への緊急対処とは、またちょっと違った取り組み方になってきますね。

当座の行動の問題というのは、とにかく見える範囲状況総合判断して、結論を出すしかない。そして「決断」です。

一方、そうした急を要する問題が片付けば、心の成長とは、じっくり色んなこと検討しながらゆっくり進めるものになります。
でもそこで得てしてありがちなのが、今回のように問題が差し迫らないと、得てして今までの生き方に流されてしまう、という状態です。
いつしかドツボにはまっている自分自覚し、問題差し迫って「決断」迫られることになる。そこでまた一歩前進する。

つまり、これから長い取り組みというのも、そうした構図にあるということです。
ゆっくり成長取り組みをするとして、実際心が成長するというのは、「現実行動」でです。

つまり、ゆっくり成長取り組みをするとして、それはその中自分をできるだけ積極的に今回のような「現実行動」への「決断」に向わせる、というのが一つ良い姿勢です。
そうした材料を、これから探していく。それがNo.001さんこれから取り組みになると言えると思います。
それが同時に、No.001さん今まで生き方最大課題

>今まで自分一人で深く物事を考えて答えを出すという事をほとんどどして来なかったように思います。

これを根本的方向転換する、というにもなると思います。


■愛を豊かにしたければ愛以外を豊かにせよ

さて具体的な話ですが、6/6「愛の問題へのアプローチの基本」として以下をお伝えしました。
==================================
1)愛の種類を知る。今回は2種類をまず理解頂こうかと。
2)人間における「愛」と「結婚」の位置づけの考え方。
3)視野を広げる。「愛」だけに見入ると、「愛」が貧困化するという心の罠があります。
==================================


1)大体okとして、今後2)3)ですね。
まず3)具体的取り組み材料になってくると思います。

鉄則のように言える心のメカニズムとして、「愛を豊かにしたければ愛以外を豊かにせよ」というのがあります。

これは、「愛」というのは、もともと生きるものが、生きることを助け合い共にし合うこととして、生まれてきた感情です。

それを、高度に発達した人間場合「自意識」という使い方の難しい高度な意識によって、生きる姿やそこでの感情を、まるで静止画のように切り取って捉える思考が出てきた。
それで、「愛のある姿」というイメージ魅力を感じ、「愛のある姿」結果ばかりを実現しようとします。自分自身が生きること放り投げて、相手と見つめ合ううっとりした感情ばかりを追い求めてしまう。

46時中相手と見つめ合って、生活できるはずもありません。買い物に行かなければならないし、トイレにも行かなければならない。仕事しなければ、食べていけません。

「愛」というのは、本来意識して作り出したり、そんな気分になるように演技してなるものではなく、「命」ありのままに生きる過程が、自然に生み出すものです。

No.001さんに、今後長い取り組み見出して頂きたいのは、それですね。「愛がこうあるべき」というイメージに見入って考えた「愛」ではなく、自分の命と人生を最大限に生きる過程が自然に生み出す、「愛」です。
こっちの方が、自分や相手を操縦して演出するかのような「愛」(まあ大抵の心理学がそればっかなんですけどね)よりも、はるかに豊かなものです。


■まず「生活時間配分意識」の検討など

ということで、具体的ですが、No.001さん自身今、自分の生活時間をどう配分しているかの意識取り組みあたりからが、最初に考えられます。

まだお聞きしてなかったかもですが、No.001さん自身仕事しているか。それで大分話が違ってきますね。

仕事しているのであれば、その充実状況については、何か取り組み材料があるか。結婚したのだからと、腰掛け気分まあいいのですが、だとしたらいずれ子供欲しいという見通しか。
まあ旦那さんとの一心同体気分でなく、まず自分でそうした自分の人生計画を持つ、ということですね。

あと趣味などを持ち、旦那さんとの時間以外で、自分を楽しませることができているか。これがないと、心の充実旦那さん依存することになってしまいがちです。

そのように、まず自分の人生と生活を、自分で設計する。もちろんその一貫で、旦那さんとの時間考えるのも良し。もちろん旦那さん都合無視してはNGです。

それが、自分で自分を支える、ということになります。
そして、その内容について、旦那さん助言を仰いだり、旦那さん意見反映させてみる、というのも大いにいいことです。

実はそれが「愛」になっているんですね。はそうして意識して作り出すものではなく、自分で自分を支える「生」を共有する中に、意識することなく現れるものです。
そして、自分で自分を支える「生」充実してくると、つまり自分が自ら成長していくと、その先「生」を共有する愛も、自然より豊かなものになっています。

とりあえずは、まずこの点についてざっくりNo.001さんご自身での状況確認や、今後何か考えられそうかなど、ちょっと考えて頂くのが良いかと。それを書いて頂ければまたそれを材料にした具体的なアドバイスを送れますのです。


■愛への価値観

あとは2)ですね。結婚についての考え方

そこに、今回やや保留にしている、男女間意識の違い、またそれによって今後も起き得る旦那さんとのすれ違いへの考え方などが出てきます。
そのものは意識して作り出すものではない一方、こうして意識して「愛」について考える「価値観」というのが、意識することなく湧き出る愛色合い豊かさ方向づけていきます。これはまた追い追いが良いかと思います。
まあこっち取り組んでもいいんですけどね。

というわけで、当座行動課題一段落としての、今後取り組み方向性はそんな感じになります。
No.001さんでどんな検討進めたいかなどあれば、お伝え頂ければ^^。

こうして、それまで内面外面へのダイナミック切り込みを入れていたようなものから一転して、新入学オリエーテーションのような大雑把からの材料探しになりました。
それに対しNo.001さんは、仕事趣味友人関係家族のことなどについて、主な状況と、思うところを、幾つかのメールで寄せてきました。ここでは細かい話全て省略し、取り組み手掛かりになったことだけまとめておきます。

ご相談者返信(抜粋編集) 2008.6.18(水)〜20(金)
仕事趣味について。仕事福祉サービス関連派遣、はっきり趣味と言えるほどのものはない。趣味を探そうとしても、それがまた義務感になってしまう嫌いがある。人の役に立つ仕事でもあり、仕事より充実させることを目標にしたい。

のこと。夫の母要介護状態義父気難しく頑固な性格で、家族以外の手を借りようとせず、世話をするのも当然とも考えているようで、自分の手伝い労いの言葉もない。一方は、「結局両親の人生であり両親選ぶこと、もし共倒れ死んだとしても二人その道を選んだのだから・・」と、少し過激な言い方だが確か両親選んだ道だとは思う。この両極端な2つの考え方で、気持ちのバランスがなかなか取れないこともある。本当は介護保険等を利用して、ショートステイデイサービスを上手に使い、人の手を借りながら少し楽に介護をしてほしいのですが・・。
幸い両親二人傍にいることが互いの生きがいのようで、義母元気も少し回復してきている様子。

友人関係について。
“夫以外の人との関係も築いていく” これが自分にとって重要なことに感じる。心から安心して楽しくいられる人が夫しかいない。だから夫に依存してしまうのではないか。
夫との関係までいかなくても、楽しみ共有できる友達が欲しい。でも、昔から拒否しているのは自分自身で、相手が心を開いてきてくれても、自分もそのように(心を開いているかのように)振舞うが、決して近づけない、踏み込ませない何かがあり、結局は相手を遠ざけてしまうような事をする。どうしてそんな事をしてしまうのか。
人と付き合う時、どこかに偽りの自分がいる。自分で違和感がある。そうしたくない自分もいて、心を開いていくのだが、何か違う。人と会うと疲れる、親しくなるほどに・・・。
もちろん、楽しい気持ちもありますが・・。

島野さんのサイトに出会ってから、一つ気になっている事があり、小中学生時両親との関係です。深く考えると、とんでもないことになりそうで、自分でも意識しないようにしているのですが、今はまだ、取り上げない方がよいのでしょうか。実は大した事ではないのだとも思うのですが、根本がそこにありそうで・・、でもまだ踏み込まない方がいいようにも思います。

後の取り組みテーマとしては、とりあえず次の3つありそうだということになります。
 1)親の介護について取るべき姿勢
 2)友人関係への向かい方「偽りの自分」「自分への違和感」克服とは。
 3)子供時代における両親との関係問題捉え方

これらはどれも、No.001さんが今対処の答えを出さなければならない火急の具体的場面問題があるものではなく、これからの人生における課題として、向かい方考えていきたいという取り組み材料です。
そのためアプローチとしては「具体的行動法」アドバイスするというよりも、まず「価値観」についてじっくり向き合ってみて頂く、というものになります。

全体としては、との関係友人との関係ということで、引き続き「愛についての価値観」領野になると言えるでしょう。「分かり合い認め合う」ではなく「喜び楽しみの共有」として向かう、というものです。
それでも次のアドバイスメールでは、より大上段となる「生き方についての価値観」から進めていきました。
それぞれの人が、それぞれの唯一無二の人生を追求するという生き方価値観があってこそ、「愛」を、それぞれを別個の人格と認めた上で「喜び楽しみの共有」として向かうという価値観も、本物とすることができるからです。

5回目アドバイスヘ

2015.3.28

inserted by FC2 system