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No.002 視線恐怖および「職場での自分の位置への不安」の克服 アドバイス内容(2) | |||||||
1回目アドバイス: 「仕事場面」と「道を歩く場面」の問題へのアプローチ概要 2010.10.6(水) 2回目アドバイス 2010.10.16(土)
ということで、まずは「仕事のスキル」のための、基本中の基本の話になります。多少言葉を補足しながら要点を記しておきましょう。 まずは根本理念。「仕事のスキル」とは、「有能さ」ではなく「信頼を生み出す能力」である。 「仕事への姿勢」としては、こう言えるでしょう。「より高い能力発揮」ではなく、まずは「役割を果たす」ことです。「能力発揮」は時に、「過ぎたるは及ばざるが如し」という事態をもたらすこともあります。 さらに「役割を超えて、信頼を作り出す」というレベルになって、「仕事のスキル」も本物になってきます。 それは「仕事」とは何をすることかという、内容意識とも密接につながっています。 「指示された作業をこなす」ではまだ「仕事のスキル」未満であり、あくまで「作業のスキル」どまりです。「作業の管理」「段取り」「調整」を行えることが、まずは「仕事のスキル」の入り口だと言えるでしょう。 それが「良好なコミュニケーション」に具体的内容を与えるものになります。そこにおける丁寧さ、誠実さ、そしてミスの防止や相手の心配への思いやりといった細かい配慮が、「信頼を作り出す能力」の基盤になるものと言えるでしょう。 これらは、一つの仕事場面でしっかりと体得されれば、異なる仕事場面へも幅広く応用可能な、普遍的なスキルになります。 「道を歩く場面」については、1回目アドバイスの返信の段階で、No.002さんとしては「空想と現実を区別」して「客観的事実を正確に観察」するということができていたので、話はそこから一歩進んで、「客観的事実についての新しい知恵」に移ります。 ここでは、「人の空想認知」というテーマを取り上げています。
以上、「仕事のスキル」については根本理念レベルの基本的な話、「道を歩く場面」については「客観的事実についての新たな知恵」として「人の空間認知」という具体的な話をアドバイスしました。 それに対し、No.002さんとしては、どのどちらの話も、今まで考えてもみなかったもののようでした。 ご相談者返信(抜粋編集) 2010.10.21(木)
こうして、No.002さんの状況としては、仕事への今までの姿勢と考え方の間違いが理解できたものの、まずは「恥ずかしい」「自分の情けなさが辛い」というネガティブ反応、さらに「すでに信用を失っていて、この先さらにひどい仕打ちを受けるようなら・・」といった壁も感じ、積極的前進にはまだつなげられない状況、それでも「頑張りたい」という望みへのストレートさは失なっていない、というものになります。 一方道を歩く場面については、「観察精度の向上」によって人を冷静に見られるようになり、「嫌がらせ」と感じていたものが「それほどでもなかった?」というように感じ方が変化し、さらに「人の空間認知の理解」といった具体的な知恵を加えることで、実際に近づかれることへの寛容さも芽生えてくるなど、目に見える変化が起きてきました。 ここでアドバイスとしては、仕事への考え方の変化を、よりポジティブな前進に転じさせるための視点というものが、特に重要になってきます。 3回目アドバイスヘ 2015.5.9 |