私は精神科医でもなく、臨床心理士でもありません。自分自身の心の闇に取り組むために大学院まで心理学を学び、その後の社会人生活を経て、大きな心の健康と人生の豊かさを見出すまでの「心の成長と治癒と豊かさへの道」を自ら歩んだ経験を元に、新しい心理学の発信と、同じ道を歩もうとされる方へのお手伝いを行う、生涯一介の心の伝達者であり続けることをライフワークと位置づけています。
「たったの1週間で」「たったの3日間で」さらには「たった3分で人生が変わる」。
あるいは、「一瞬で心の悩みが消える」。
そうした心理学や自己啓発の話を、よく見かけるものです。
それとは全く対照的に、ハイブリッド人生心理学は、5年、10年、さらには生涯を通して、終わりのない心の成長へと歩むための心理学です。
なぜそんなに時間をかけるのか。
当然です。目指す変化が、あまりにも大きいからです。
病んだ心を根本的に克服した、健康な心へ。
この人生と社会を力強く生きる能力の向上へ。そして本当の愛や本当の自信の獲得へ。
そしてこの「不完全な現実世界」を超えた、「魂の世界」の豊かさへ。
1年1年ごとに、自分を別人のように感じる。
その先に、「揺らぎない自尊心によって支えられ、愛によって満たされ、もはや何も恐れるもののない心」 という、心の成長が至るゴールの境地があります。
私はそれが、心理療法、人生成功術、そして精神世界という3つの心の叡智の、「どれか」によってもたらされるものでもなく、その「全て」が矛盾なく一貫とした歩みの道へとつながってこそ、得られるものだと考えています。
なぜなら私たち人間は、人によってその「どれか」が役に立つ3種類の異なる人間がいるのではなく、その「全て」が役に立つはずの、一つのまとまりのある存在だからです。
考えればうなずけると思います。心の治癒も、人生と社会を強く生きる能力が身につかないと、ストレスと怖れに何度でも逆戻りしてしまいます。また全ての人間に程度の差こそあれ、病んだ心の部分があり、それへの対処ができてこそ、人生と社会をうまく生きていけます。一方、現実に全てが望み通りになることはなく、魂の精神世界に心の平安の礎を見出したいものです。そうは言っても、現実がうまく行かないことばかりなのに魂の世界だけで満たされると言っても、無理があるでしょう。
結局、全てがつながり、支え合うことで、その3つの側面の本当の力が湧き出るのです。病んだ心からの治癒も、人生を生きる能力も、魂の世界の豊かさも。
なぜ私がそのような道を見出したのか。
単純です。その「全て」を、人生を通して探求したからです。そしてその中で本当に役立ったものだけを浮き彫りにした時、私が無理に何かを編みだす必要もなく、つながっていたのです。
ですからこれは、ハイブリッド人生心理学が生み出した道ではなく、私たちの中に、すでにある道です。
その道を歩むかどうかを決めるのは、もちろん、あなた自身です。
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近影アルバム

2010年4月
榛名湖にて |