■ どうすれば怒りを捨てられるのか / しまの |
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ハイブリッドの基本理念: 「心理障害は病気ではなく、ある生き方の表れにすぎない。 その解決は治療ではなく、成長である。 それはごく少ない、人間としてのある「選択」に行き着く。」
ということで、どうすればより多くの人を解決の方向に導けるのだろう、という検討は、 「その選択ができない人」をどう導きえるか、とふと考えます。
これはその代表例ではないかと。 「怒りを捨てよ」「憎しみを捨てよ」。そんなことは分かっている。でも捨てられない。そんな自分はどうせ駄目な人間なのだ。
これについてちょっと考えたのですが、やはり他で言っていることと同じなんですね。 「憎しみを捨てよ。そのためには憎しみを捨てようと思うな。」となる。例によってちょっと禅問答の世界。
で、これで終わっちゃうのは言葉足らずというもので、どうゆうことなのかというと、 「憎しみを捨てよう」と考える姿勢というのは、大抵、憎しみを生み出した姿勢と同じものなのですね。 大抵というか、最初はほぼ間違いなくそうなるという話。
そこで「憎しみを捨てようと思うな」というのは、「捨てることではなく、知ることに注げ」というような話。 憎しみとは何か。どのような状況で起きたのか。それはどんな意味があるのか。どう役立つのか。 全身全霊の努力を、知ることに向ける。 その結果、どうするのかは、もはや意識的に考えることではなく、心の底の核が決めるに任せるが良い。
根本的に善悪観念を脱したところから始まる取り組みなので、 怒りを捨てることが正しいからそうするというのではないわけです。 「怒りを捨てることが正しい。だから怒りを捨てなければいけない。」という今までの姿勢をまさに、変えてみることをご提案する次第。 |
No.199 2004/05/31(Mon) 13:41
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