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ハイブリッド人生心理学 メール相談事例集 はじめに・「取り組み実践」とメール相談
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島野のメール相談活動
代表的事例
テーマ別事例


No.005 不安障害の底にあった「怖がる価値」 アドバイス内容(1)
ごく外面的なノウハウによって切り抜けられる可能性と、問題の根が深い可能性両方がある。
そうした場合メールカウンセリングとしては、まずはとにかく前者検討してみることになります。それが効を奏すればもちろん良し、あるいはそうでなくとも、どのように効を奏さないかの様子から、ご相談者問題核心どこにあるのか糸口見えてくるというものです。

ということで、がまずアドバイスしてみたのは、No.002さん事例仕事スキル向上法アドバイスしたのと同じように、ごく外面的な、仕事の進め方調整検討です。
細かい状況確認やり取りなどの部分割愛し、要点部分のみ抜粋します。

1-2回目アドバイス 2008.5.21(水)、5.24(土)
テーマ: 仕事の外面的調整からのアプローチ

■「仕事場面での不安恐怖症」へのピンポイント対処

仕事場面のことや、多少ご自身性格自己分析来歴振り返りなど、いろいろ取り組み糸口があると思いますが、まずは仕事場面についてピンポイントで対処を考えてみることから始めると良いと思います。

と言うのも、No.005さんの場合、実際フルタイム勤務が、えぇ・・っと「残業の少ない部署でフルタイム4年ほど」できているんですね。
これは、明らか心身基盤としては、その能力があるということなんです。その本来心身能力に比べて、「意識法」完全に間違っている可能性あるということです。
でまずそれに取り組む

それ以外アプローチとしては、例えば不安恐怖感じることが、「自尊心」どう関係しているのか、さらにたとえば「愛されるための自己理想像」なんて視点からはどうか、等々の視点まで広げて取り組むものになります。

今回はまず、その「仕事場面での不安恐怖症」へのピンポイント対処をまず考え、そこから他の糸口がもし見えればそれに取り組んでいく、という感じでまず考えれば良いかと^^。


■「課題」を「感情と行動の分離」を使って考える

「仕事場面での不安恐怖症」だけピンポイント対処を考えてみると、まず考えられるのは次のようなもの。

「感情と行動の分離」応用編とお伝えしましたが、案外応用というより、結構基本かも知れません。
まず「課題」を「感情と行動の分離」を使って考えるというものです。

つまり、ハイブリッド心理学実践する方多くが、「これをどうしよう」と感じたものについて、「感情と行動の分離」どう対処すればいいのだろうと考えます。
それを、もっと前に持って行って、「これをどうしよう」に、「何がどう問題か」について「感情と行動の分離」考えていくのが重要なんですねー。

まあ確かにそこが結構難しいところで、この捉え方コツをつかむようなのが最初ミソになるかも知れません。
心理的のみではなく、実際各種「外面問題へのノウハウ」への視点助けになってくるところです。

具体的には、No.005さん不安恐怖問題は、「感情と行動の分離」からその課題捉えると、のようになると思います。
----------------------------------
外面課題 ・・・ ストレスを少なく仕事を進めるための、作業量や仕事環境の調整
 このためのノウハウ学び実践していくことが重要
内面課題 ・・・ 不安恐怖感原因理解根本的解消
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外面課題とした「作業量や仕事環境の調整」は、一見して不安恐怖症とは関係ないです。まあ実際、それ自体はかなり無関係です。
しかし、不安恐怖症まで行かない状況でも、ストレス減らすために工夫できることって、結構あるんですね。四六時中考えてみてもいいくらいに。

一方、No.005さんのような不安恐怖症、もしくはさらに深刻パニック障害というと、一般的「ストレス」以上困難仕事場面起きているような印象を感じるのですが、実は普通程度のストレスへの対処のためにも使われるそうした対処が、ぽっかりと抜け落ちているというのがありがちです。

そうした普通対処ぽっかり抜かしたまま、内面不安恐怖消そうとする特別なこと求め始める。カンペキ課題対処ズレ始めてくるわけです。
やがて心療内科通院とか話が大事になっていき、でそこのセンセはさらに不安恐怖症にじっと見入って処方するなんてことを始めるわけです。これで治らないとは、さらに大事だと。
これはしまいには、心臓安定状態心電図検査するのを、陸上トラック競技で行おうとするようなズレた、課題と対処の組み合わせになってしまいます。

ですから、今回ピンポイント対処法というのは、この「作業量や仕事環境の調整」という基本地道見直してみる、というように、まずなるんですね。


■「作業量や仕事環境の調整」を徹底的に追求する

でずからまずは、パニック障害以前段階で、「作業量や仕事環境の調整」というのを、実際のところどうできているか取り組むのが良いかと思います。
まあ実際どうだったでしょう。No.005さんは、これまで、それをしたでしょうか。

「作業量」については、契約内容もあるでしょうし、日々作業指示をどんなタイミングでもらい、どんな納期かといった傾向把握して、改善余地がないかを考えてみる。
「仕事環境」については、いかに伸び伸びとした気分になれる環境にできるか。場所からして実は大問題だったりするでしょう。ちょっとしたインテリアを考えると、それだけで気分和むものです。

まずそうしたものを、徹底的追求する。

という感じで、まずそもそも「何を問題と考えるか」からして意識切り替えをするわけです。
思い切って、不安恐怖症については、仕事場面では脇においてみる、仕事場以外で起きたら考えてみる、なんて大きな意識切り替えあり得ることが考えられます。
仕事場ではその代わりに、不安恐怖症への対処ではない、本来仕事環境調整を行うということで。


■不安恐怖症以外の糸口に取り組む

なお他の糸口見えればというのは、例えばそうした仕事調整のために上司をする動揺感じるといったことが出てきたら、今度不安恐怖症への対処ではなく、はっきりと対人動揺対人行動法への取り組みになります。
こんな風に、どんどん取り組み範囲広げていくことができるわけです。


ということで、まずは「作業量や仕事環境の調整」というごく通常仕事場課題に、課題意識変えてみるというアプローチはどうか、ちょっと感触を探ってみて頂ければと。

そう考えると不安恐怖消える・・という話ではありません。「作業量や仕事環境の調整」というその具体的なことを検討するというのが、実際今の職場で考えられるか、というです。
できそうなら、それについてさらに具体的内容検討に入れますので。

ご相談者返信(抜粋編集)
このアドバイスへのNo.005さん返信は、一言で、「すでにかなり検討済みで、さらに調整する余地はなさそう」というものでした。
むしろ他の視点関心があるご様子
これも仕事場面実際調整検討済み内容報告など細かい部分は大きく割愛し、その様子表現する部分を、抜粋編集すると以下のようなものです。

>と言うのも、No.005さんの場合、実際フルタイム勤務が、えぇ・・っと「残業の少ない部署でフルタイム4年ほど」、できているんですね。

フルタイム勤務は、短大卒業後、一般的社会人として、パニック障害になるまで、約6年普通にできていたとは思います。あまり残業はないようなところでしたが。
最初パニック障害になったも、確かに、一応回復できたようには思いますが、再び現在のような恐怖症にとらわれている状況を長年続けていると、自信がなくなっています


>■「作業量や仕事環境の調整」を徹底的に追求する

このテーマ取り組みは、ちょっと、難しいかもしれません。現在、7年以上同じ仕事を続けていますので、もうすでに自分感情都合のよい仕事の進め方がけっこう、許されているというか、独断実行してしまっているところもあります。
ここ半年くらいは「常にいつでも帰れる状態にして、定時になったら、すぐに帰宅できるようにする」というのが、基本的姿勢になってしまっています。それが、自分パニック症状になった時の対処というか、そうなってもいいような状態にして安心しておきたいという気持ちからきています。なので、おそらく「感情と行動の分離」にはなってはないですよね・・。

現在仕事内容は、・・(以下具体的詳細内容など。省略)・・


>■不安恐怖症以外の糸口に取り組む
>なお他の糸口が見えればというのは、例えばそうした仕事調整のために上司と話をする段で動揺を感じるといったことが出てきたら、今度は不安恐怖症への対処ではなく、はっきりと対人動揺対人行動法への取り組みになります。


(大きく要約編集)上司はどちらかと言うと感情的で、苦手なタイプであまり良い関係とは言えず、仕事進め方についての会話の際に、口論とまでは行かないまでも少し感情を荒げてしてしまったことなどがあり、接するのがイヤになった時期があった。
でもはいろいろ協力してもらっていることで、そうしたことも解決済みで、私の方ハイブリッド心理学「怒りの解除」学びのおかげで、ケンカ腰姿勢は持たず、落ち着いている状況です。仕事進め方考えなどが、とはちょっと合わないのかなという感じ。

それから、「不安恐怖症以外の糸口への取り組み」というのは、まず、
1)糸口というのはどういう方向のことをいうのでしょうか?悪感情になるような状況のことや、強くストレスを受けるようなことを探るということなのでしょうか? 
2)どういう目的で、不安恐怖症以外糸口への取り組みをするのでしょうか?不安恐怖症原因理解のためのものなのでしょうか?
3)これが糸口になるというのは、島野さん判断されるのですか?それとも、これがそうなるのか?と推測しながら、相談するのですか?

ハイブリッド心理学を知り、理論の量には圧倒されましたが、すごく説得力を感じました。精神分析という、何か雲を掴むようなよくわからない世界のが、自分でもできそうなことのように思えました。もし、それが上手くできなくても、心理学学べますから、それだけでもすごいと思います。
でも、やはり、私は、「精神分析」できる技術を身につけたいです。

私からの安易な提案なのですが、糸口として、
・苦手なタイプの人との対人関係
現在、長く続けている仕事行動できていることに関しても、恐怖心があるため、自信が持てない、それはどういう心理影響しているのか?
というものを広げていくことはできますか?
(やはり、感情分析習得焦っております。)

実はこの段階で、私の側アンテナは、電波が来る方位何も定まらない状態へと至っています。
つまり「はじめに・「取り組み実践」とメール相談」「「応用思考」と「向き合い」の内容と役割 一覧」に示したように、メール相談はっきりと答えを示せるのは「外面行動法」についてであり、「内面感情」「心の足場」については、答え示すというより、ご相談者自身向き合って頂くポイントヒント出すというものになるのですが、それがご相談者にとって役に立つものになるのは、外面行動法の転換を足場に、より深い問題へ向かうという流れにおいてこそです。これはNo.001さん事例で分かりやすい流れと言えるでしょう。
それがNo.005さん場合外面行動法転換ポイント特にない分、内面側検討ポイントどこに、向き合い意味持つものがあるか、にも見えない状況ということになります。

一方でNo.005さんは、しきり精神分析技術のようなものに関心を持っているご様子。実はこれも、ご相談内容に見られる、恐怖心を感じてはマズい、どうすれば恐怖心を消せるかという姿勢の、引き続き反映であるがかなりあると言えるでしょう。

とりあえずに、、No.005さん言葉に見られる糸口視点を伝え、No.005さん何を感じるか探ることにした次第です。

3回目アドバイスヘ

2015.8.26

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