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ハイブリッド人生心理学 メール相談事例集 はじめに・「取り組み実践」とメール相談
掲載方法について
島野のメール相談活動
代表的事例
テーマ別事例


No.001 パートナー不信危機を乗り越え、生き方の全体に向き合う アドバイス内容(6)
1回目アドバイス: 「喜び楽しみの共有の愛」と「自己充足の愛」 2008.6.6(金)
2回目アドバイス: 未成長の自分を受け入れた対処行動 2008.6.10(火)
3回目アドバイス: 「喜び楽しみの共有の愛」の回復のための行動学 2008.6.15(日)
4回目アドバイス: これからの取り組み 2008.6.18(水)
5回目アドバイス: 価値観人生観のエッセンス 2008.6.22(日)

6回目アドバイス 2008.6.29(日)
テーマ: 自己能動の人生価値への具体的意識姿勢
メール件名『芯のある生き方への方法論』

「自分の命はこのため」といった芯のある生き方に、どう向かえるかですね。
方法論じっくりかみ砕いて書いてみましたので、参考頂ければ^^。


■「価値観人生観」のエッセンス-2:中間段階を知る

>そんな生き方をしていきたい。けど「このため」とは私の場合なのか。何に向かって頑張ったらいいのか。見つけられるのか
>まずは、受身ではなく能動的に毎日を送り、自分の人生このためにある、というものを意識して探していく。他からのはたらきかけを待たずにみずから活動していく。具体的にはどうしたら良いのでしょう・・

これについて。

前回「価値観人生観のエッセンス」というのをお伝えしましたが、それをまずは方向性目標として、実際にそれを歩むにあたっては、「中間段階を知る」というのを知恵として持っておくのがいいですね。

つまり、我々「方向性目標」というのを、「こんな風になれるのが目標」と、ある程度「姿」のようなものとしてイメージすることで、まずは心に持つことになります。

でそこでありがちなのは、「こんな風になれた自分」という結果の自分イメージばかりが一人歩きして、実際今そうなってはいない自分から、どう一歩を踏み出せばいいのか良く見えない。さらには、こんな自分じゃ駄目だ、という自己否定感情になるだけ、というのがありがちな轍パターンです。

ですから、「こんな風になれるのが目標」という知恵まず持つとして、に、「ではまずこんな風になれるのが目標」という、中間段階を知ることが、有効2つ目知恵になります。


■「受身から始まり能動へ」が現実的中間段階

具体的に見ますと、前回お伝えした「価値観人生観のエッセンス」は、以下のようなもの。
------------------------------------
1.幸福と人生...何を幸福と考え、それを目指すのを人生と考えるか
 A)「既成の幸福のレール」の上で「良い目に遇う」(受身の人生価値)
 B)「命の燃焼」(能動の人生価値)

2.愛と結婚
 A)「分かり合える」「心が重なる」充足を愛と考え、結婚を人生の器と考える
 B)「現実世界」と「魂の世界」という2元世界の中にあり、結婚は明確な目標利益の下の共同事業と考える

3.友達と人づき合い
 A)暗黙もしくは明示の「親しさ度の合意」を枠として、一緒に過ごすこと
 B)はっきした楽しみ目標へのオープンな活動の中で自然にできるもの

------------------------------------


これが実際歩みとしては、A)を断固否定してB)に徹する、とはできないです。
そう考え始めると、一歩も前に進めない、上述の轍にはまりがち。

実際には、A)で始まりB)に向う、なんですね。
「受身に始まり能動へ向う」になります。

これは長い目での人間の成長が、そうゆうもんなんです。
子供はやはりまず回りから受け取るものからというのが大部分であり、次第自分始点になっていく。
実はこの大きな成長変遷パターンが、大人になってからの一つ一つの成長でも、繰り返されていくわけです。

常に言えることとして、受身に入ってくるものの中のいいものは、積極的に受け取ることです。落ちてくる果物カゴキャッチするように。
そこからまた、それ食べてどこに行くか考えればいい。
人生とは、最後までそういうものだと思いますね。


■受身の果実を拾う

ですから、上記のような人生観目標まず心に入れるとして、それが完成された自分みたいなものを考えてあまり何の役に立つものでもなく、何か今と違う生活を考えねばとあまり身構える必要もない。

まあこれは相談者の方によって、アドバイス仕方多少違ってくるものです。によっては、本当人生をかける覚悟で、新たなる生活へ、という視点持ってもらうようアドバイスすることもあります。

No.001さん場合は、それにはおよばないと思います。とりあえず生活の枠は、基本的には申し分ないというか問題ないものだと思いますので。

そこから、受身に入ってくるものの中から、次に育っていくものを選別する目、ですね。まずは。
すでにできている日々の過ごし方パターンで接するもののに、

>まずは、受身ではなく能動的に毎日を送り、自分の人生このためにある、というものを意識して探していく。

芽になるものが、実はあるかも知れません。
今このパラグラフ「受身の果実を拾う」小見出しつけましたが、この「拾う」に、「能動」一歩があると言えますね。


■自分を「外側から見る」から「内側から見る」へ

そのように、これからの人生を充実させるための材料は、まず受身に入ってくるものからも、能動的に拾っていく
それをどう育てるかが、

>>難しいのは、それとは対極にある生き方を、どう手に入れるかです。それは、自分の人生と命が、このためにあるという、しっかりした芯を持つ生き方です。
>そんな生き方をしていきたい。けど「このため」とは私の場合なのか。何に向かって頑張ったらいいのか。見つけられるのか

つながっていきます。

ここで、ちょっと視線を変える必要が出てきます。
つまり、「人生の材料探し」は、視線外向きです。自分「外界世界」に向けます。
でそこに「自分の命はこのため」どれかなーと探してしまう。
「探してしまう」表現したのがすでに伝えている通り、それではアウトです。まアウトになるというより、あまり進まない

なぜなら、「自分の命はこのため」見つかるというのは、実は「このため」が見つかるということではなく、「自分の命」が見つかる、ということなんです!

これが実に微妙深い話です。
「自分の命」が見つかった時、実はそれが向う先は、結構何でもいいというか、些細なもの、別にそんな特別なものでなくても、命が輝くという姿になります。

これは僕自身もそうでした。まだならぜひ購入購読をお勧めしたいですが(^^;)、『悲しみの彼方への旅』ラスト場面で、がもう「空虚感」というものを人生で体験しなくなった切り替わりの境目訪れるのですが、その時、それは「このため」が訪れたというものでは全くなかったわけです。
に、「何だっていい」が、「自分の命」見つけた時感覚だった次第。

ですから、「自分の命はこのためという芯のある生き方」というのを大きな方向性目標という第1の知恵として、
第2の知恵として、「中間段階を知る」受身の材料でも、自分から拾うということから目を向けるというものに、大きな方向性目標から一度切り替えをします。

そこにまたもう1回切り替えを入れる感じですね。これが第3の知恵になる。
「自分を外側から見る」から「自分を内側から見る」への、意識の切り替えです、。
つまりまあ「こんなことしている自分ってどう?」というそと見からではなく、「今これをすることが自分にとって価値や楽しみがあるか?」という自分内側視線ですね。

まずはこの3つの知恵を、基本と考えて頂ければ良いかと思います。
その3つの知恵にいれて、まずは生きていき、生活をしていくことですね。


■答えを出す時と出さない時

結論的に言えば、「自分の命はこのため」といったものは、今頭で考えて出せるものではないです。
No.001さん場合は、まず急を要する当座の問題からスタートしたわけで、そうした場合は、自分なりの答えを出さなければならない。
そこで答えを出せると、一つ成長が起きることになります。

急を要する問題片付くと、得てして急を要する問題を片付けた思考で、これからの人生もすんなりと生きて行ければと考えます。そこに実は落とし穴ありがちです。

なぜか。
人間は変化するからです。というか、変化するのが成長だからです。
ということは、未解決問題出会うことが、成長なんですね。
もちろんこれは、一つ一つの問題後戻りなしの解決対処できることを積み重ねる上でのです。単に問題に出会うことを歓迎する思考だと、単に同じ問題の繰り返しになりがち。

まあこれが第4の知恵になるかな。答えを出す時出さない時メリハリがある。

「成長は、今は答えを出せない行動課題に出会うことにある」とも言えます。
行動の答えは、実際の行動場面実際に自分の身が置かれた時だけ、本当に自分から出して、成長に向うという意味持つようになります。

No.001さんは、一つそれを体験し、はまた中間期に入ったという図です。
その中間期過ごし方ということで、冒頭からのようなになる、という按配です。


■命のリアルさと燃焼リズムを感じ取る

最後もう一つの知恵を言えるかと。

「命」というものを、できるだけ「実体」として感じ取ることです。
それをぜひ、生活習慣にも入れるのが望ましい

具体的には、2つあります。

まず上述「自分を内側から見る」と、そこに自分「命の燃焼とリズム」あるというのがやがて見えてきます。それを自分でも意識するようにしていく。
まあ「これを楽しまなければ」と考えたところで、必ずしもそうは行かないです。「休息」必要であるということもそう。
自分が頭で考えることとは独立した、自律的なリズムのようなものがあります。それを感じ取るという意識姿勢習慣

もう一つは、「命」に関わる見聞増やすことですね。
若くして死を見据えた人希死念慮というマイナス感情話ではなく、病気などで自分の余命を知ってからどう生きたか話の類です。最近だと「余命一ヶ月の花嫁」なんてのが出ていますね。
それでもし自分だったら..とか考えてみるのもいいでしょう。


まあざっとこんな感じですね。
1回目期間の方もあと1週間ほどですので、最初の問題解決足がかりに、新たな生き方方向性を確認するまでを押さえて頂ければいい収穫になるのではと。
それでしばらく生活を過ごしてみる、というパターンNo.001さんに合っていると思います。
方向性実感すると、頭で考えることを越えて、体のほうが勝手に思考を続けるように、何か変化が起きてくると思います。それでまた新たなる課題にぶつかって、ステップアップ手助け必要になりそうなら、また相談ご利用頂くのも良いかと。

それに向けて、頭で整理しておきたい点とか残っていたら、今のうちに整理ということで何でも質問など頂ければ。

補足解説
ここで5つの知恵として述べているものをおさらいしておきましょう。
「自己能動の人生価値」あるいは「芯のある自分」のための具体的姿勢および意識法の、5つの知恵ということになります。
第1の知恵目指すべき目標像知る
第2の知恵向かうべき、あるいは通るべき中間段階知る
第3の知恵「自分を外側から見る」から「自分を内側から見る」への意識の切り替え
第4の知恵答えを出す時出さない時メリハリ知る
第5の知恵「命」いうもの「実体」として感じ取る

ということで、No.001さんへの相談対応は、まずは旦那さんとの関係の問題への具体的対処法アドバイスをまず前半内容とし、あとは具体的問題への対処ではなく、これからの人生の生き方考えるための、最も重要基本的価値観とそのための基本姿勢説明、というものになった次第です。
そうして1か月間1回目期間残り1週間ということで、メール相談としてはこれで一段落させてあとは自分で取り組んでいって頂くか、それとも何かまだ具体的検討事項があるかの確認を、締め準備として伝えた次第です。

このアドバイスを送った日、私は具体的検討事項として多少糸口になりそうな言葉No.001さんメールにあったのを思い出し、手短追加アドバイスを送りました。引き続きここに載せておきましょう。

メール件名『補足』

方法論説明に没頭し(^^;)書き漏れていましたが、

>夫がいなくなったら自分は生きていけないだろう、と以前は思っていたが、もそうした気持ち多少ともある。

こうした身近な話から、その方法論載せて考えてみるのがお勧めですね。

やはり、「たぶん私は生きていけないだろう」といった漠然思考でなく、現実的具体的思考変えてみる。実際我々自身、いつどうなるかは分らない、限りある命です。
その場合はどうなるという生活設計シミュレーションもしてみる。そうしたことが、今受身にある材料の中に、自分が内側から見出す価値、というものが始まります。


■成長の過程で問題の見え方そのものが変わる

あと前に(*)お伝え頂いた懸案課題
(*)4回目アドバイスへの返信

>人と付き合う時、どこかに偽りの自分がいます。自分違和感があります。
>島野さんのサイトに出会ってから、一つ気になっている事があり、小中学生時両親との関係です。

これも、まず今回のようなにそった生活姿勢先に実践してみるのがお勧めです。
その中自然に消えていくもの出てくるかと。「偽りの自分」感覚などはそれ「命」視点をおいた具体的行動検討する時点で、結構そんなの消えちゃうことがあります。

ご両親への未解消感情などは、今回の話にちょっと保留するアプローチがいいかと。
これも「命」視点をおいた検討思考などの成長すると、そもそもの問題の見え方から全く変化してしまいます。
ただこっち自然に消えるとまでは行かない気がしますね。その辺がまた2回目ご利用頂くことなど検討する材料にはなってくるかと思います。まあじっくりで良いかと。

ということで、幼少期の親との関係に根ざす、心の根深いところにある否定感情といった問題については、私からとりあえず「保留」しておきましょうというような「アプローチ」取っていることに注目して頂くと良いでしょう。
なぜなら、その解決にあたっては、「成長」が先んじるからです。親との関係において成長するということではなく、親以外の相手、つまり社会全体を相手にして成長するするというものとしてです。
そうして、親との関係においてもし何らかの心のわだかまり抱えていたとしても、まず親の下から外に出て、広い社会で「成長」を得る。そこで再び親との関係にあった問題に対して向き合うことで、答えを出すことができます。あるいは、答えが出る問題なのかどうなのかが、見えてきます。あるいはもはや答えを出す必要もない問題であったことが、見えてくるというものもあるでしょう。
だからは、ここでは「保留しておきましょう」伝えたのです。

ところがNo.001さんには、そう悠長に構えてもいられない切羽詰った心の状況が、自分自身の親との関係においてあったようでした。
No.001さん自身、それについては、これまでメール相談流れの中では気がまぎれていたのかも知れません。それでもやはり急を要する心の状態が、自分自身の中にあるのを感じたようにメールを寄せてきたのは、私の上記アドバイスメールから5日ほどしてからでした。

ご相談者返信(抜粋編集) 2008.7.4(金)
この1か月間、大変お世話になりました。今まで、頑張っても頑張っても不安で苦しくて寂しくて、助けてと心が叫んでいました。なんとかしなくちゃと思っても、進む道がわからなくなっていました。島野さんに出会って本当によかったです。
今もまだ、お腹の底に怒りがあるのを感じるし、不安で苦しくなり、方向が分からなくなることもありますが、サイトの原稿を読み返すと進む方向がまた見えてきて、気持ちが落ち着きます。
これから、まだまだ長い道のりだと思いますが、自分の命を見つけて、命を大切にし、命を燃焼できるよう、自分も大切な人達も幸せに生きていけるよう、頑張ってみます

一つだけ伺いたいのですが・・・、ぎりぎりになってすみません。
母への気持ちの持ち方について。母が私に依存しているように感じて、電話や家に来る事が苦痛に感じる。遠距離のため会うのは年に4回程度電話月2〜3回程度(時には毎日)なのですが・・。母が一方的に話し、私はうんうんと聞きながら、お腹の底に重くて苦しい黒い塊を感じる。でも「こうして聞いてくれるのはあなただけ」と言われると、余計苦しいのですが、電話を切れません。
私の気持ち成長すれば、この気持ち多分変わると思うのですが、しばらくの間、私の心成長するまでの間、少しだけそっとしておいてほしい。ただ元気でいてくれたらいい、という気持ちです。
両親の事今はまだ考えないようにしていますが、昨日電話があり、そうした自分の気持ちを改めて感じ、母にどう接したらいいのか迷っています。電話会う回数少ないので、しばらくは今まで通り接して、自分が変わっていく過程解決方法見つけていくのが良いのでしょうか。

幼少期からの問題に根ざす親との根深い否定的感情といった問題についてはとりあえず保留するアプローチと書きましたが、こうなるともう話が違ってきます。
なぜなら、「根深い否定的感情」というのであれば問題内面感情テーマになるのですが、「会ったり電話したりしている時のストレスや感情動揺」というのであれば、外面行動法テーマになってくるからです。
答えを出す時出さない時メリハリというを書いていますが、少なくとも「具体的場面」を伴った時、私たちは常に、「外面行動」には答えを出す必要があります。一方、行動の選択においてまだ具体的場面伴わない場合や、内面感情全般について、「今はまだ答えを出さないでいい」というのが出てくる。

いずれにせよ、ここでNo.001さんが書いてきた「親と接する場面でのストレス」という問題に対しては、今までの話ではまだカバーし切れていない視点必要になってきます。
は引き続き、その視点詳しい説明を急いで送ることにした次第です。

7回目アドバイスヘ

2015.4.10

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